新型インフルエンザにマスクは有効か

昨日は中越泌尿器科研究会に出席して来ました。講師の高木医師は現在は開業医ですが排尿障害に取り組んだ日本のパイオニアの1人だそうです。老人医療の現場ではオムツや尿道カテーテルが必需品となっていますが、これらをはずすことができるよう日々努力しているそうです。


懇親会で話した内科医ははずすことなど考えたことがないと言っていました。泌尿器科医と内科医の考え方の違いなのでしょうね。でもオムツや尿道カテーテルは誰でもいやなものです。はずす努力をしてくれる医師がいるだけでも頼もしい限りです。


新型インフルエンザ対策で厚生労働省は1人50枚のマスクの準備をと呼びかけています。明日の講演資料を作っていてマスクのインフルエンザに対する予防効果に関する資料が出てきましたので紹介します。


専門の医師に中でも通常のマスクはウィルスを完全に遮断できないから効果がないという方がいます。私はインフルエンザの感染を考えると、鼻や喉の粘膜を乾燥から守り繊毛運動を保つことで充分予防に効果があると考えていました。


データは関西医科大学ユニチャームが共同で行ったもので東京都荒川区の小学校が舞台です。1〜6年生の児童に登下校時と清掃時にマスクを着用した児童とマスクを着用しない児童で2〜3月のインフルエンザの発症の差を比較したものです。


結果は私が予想するとおりでマスクを着用した方がインフルエンザの発症が低くなりました。発症率はマスクを着用したグループで2.0%、マスクを着用しなかったグループで9.7%と約5倍の差が出たのです。


新型インフルエンザも基本的には飛沫感染ですから保菌者の2メートル以内では常に感染の危険に晒されています。ですから人が大勢集まっている場所を避けた方がよいのです。またウィルスの侵入を防げなくても他人の咳やくしゃみの飛沫は充分防げるのがマスクです。


マスクで一番効果的なのが”N95マスク”ですが、顔にピッタリと隙間なく着用しなければ性能を完全に活かせません。またこのマスクは目が細かすぎて着用すると息苦しく3時間程度が限界とされています。


実用性の面から考えると、使い捨てタイプのマスクが一番効果的であろうと考えられます。ガーゼマスクは新型インフルエンザの時には積極的に進める気にはなりませんね。


粘膜の状態をベストに保つことがインフルエンザなどの感染予防の第1段階です。マスク・ビタミンA(レバコール)・湿度・・・、まずはこれから始めましょう。

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