脳卒中や事故後の後遺症

昨日は日本薬剤師会の薬局製剤・漢方委員会のため東京にいました。往復の車中「脳はよみがえる(いま手元にないため間違ってるかも・・・)」と言う本を読んでいました。数年前にNHKスペシャルで放送した内容を本にしたものですが、脳の可能性を改めて考えるきっかけになっています。

一般的には、一度傷ついた脳(の機能)は、再生しないとされてきました。最近は、脳の可塑性(柔軟性といえば解りやすいでしょうか)が半年以上(あるいは数年以上)経っていても保たれていることが確認されています。このことは、今まで半年以上のリハビリは無意味とされてきた常識を覆す真実として、新たな可能性を秘めていることを物語っています。

また音楽療法で、この後遺症に取り組んでいる施設もあるのですが(これは別の本です)、植物状態の人に対し絶望的だった感覚が回復することもあることを知りました。音楽療法の本は読みだしたばかりですが、脳の持っている神秘性には驚いています。プロセス心理学のアーノルド・ミンデルは昏睡者との対話も可能と言っており、絶望する前にできることがあると思います。

私は、EMDRという視覚運動によりPTSDが改善することや強い光によりうつ病が回復することなどから、外からの刺激(各種の感覚)と脳や心の関係に大きな関心を寄せており、精神疾患の相談には大きな期待を持っていました。でも、脳の機能にも大きな影響があることを知り、後遺症の改善にも希望を抱いています。

介護のお世話には誰もなりたくないわけですが、現状は脳卒中が原因の介護への導入は高い割合を占めています。薬剤師としてできることは限られていますが、情報を提供することや可能性を伝えて希望を持たせることはできます。また牛黄には脳卒中に対しての肯定的な報告が多くありますし、鹿茸には神経損傷に対する効果も報告されているとのことです。残念ながら医学的な批判に耐えうるほどの報告かは確認できていないのですが、少なくとも絶望的・悲観的になることは避けられるのではないでしょうか?

脳は、非常に複雑でありながらも、まだまだ可能性や神秘性を持っています。脳科学で解明されてきていますが、分かったことを如何に現在の病気や症状に応用していくかを考えたいと思っています。とは言え、生兵法は・・・で、逆に悪化することも紹介されていましたから専門家に任せることが大切でしょう。

今回の情報は、私が力を入れているメンタル相談にも役立つものと考えます。五感を駆使することで脳の障害だけでなく心の状態にも変化があるでしょう。薬(当薬局では漢方薬ですが)も必要ですが、薬だけに頼ると副作用の心配も伴います。薬の効果を高めるためにも、リハビリや五感を使った各種セラピーを融合させることが新たな希望につながることでしょう。

もう少し読み込んで、自分なりに整理したいと思っています。


漢方薬心療内科相談・心理カウンセリング・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/

過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から探してみてください。(現在の更新はしてませんが・・・)
  あるいは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm

メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒hirohash@seagreen.ocn.ne.jp

講演の依頼に関しては、ホームページに掲載してある講演内容を参考にして、お申込下さい