スイミングで喘息や鼻炎は予防できる?

 船橋市立医療センターの看護師が、マスク着用を拒否した感染患者への問診で
感染したとのニュースがありました。30分程度フェイスシールド無しでの問診
だったので目から感染したらしいです。改めて、私ら医療者の感染防御策を考え
る必要に迫られます。

 また、意外にも低い抗体保有率なので、自然免疫系が注目されています。自然
免疫系の働きを重視する立場の専門家は、必要以上の自粛は不要と言います。
「なるほど!」と思う部分もありますが、私自身は腑に落ちていません。今一度
免疫系を勉強して、情報を整理したいと考えています。

 さて、国立成育医療研究センターより「スイミングのアレルギー予防効果」に
ついての報告が本年6月にありました。私の印象では、都市伝説として一般的に
信じられている内容です。ただ、科学的なメスは入っていませんでした。

 気になる結果ですが、スイミングによる喘息や鼻炎のアレルギー予防効果は、
残念ながら認められなかったとのことです。そして、治療効果についても認め
られませんでした。

 私としても、信じられない結果となりましたが、現実は現実として受け止め
ざるを得ません。東洋医学的にスイミングは、皮膚への刺激を通して「肺」を
強化し、アレルギー体質を改善すると説明していただけに、理論に偏重しない
よう注意しなくてはなりません。

 ただ、運動として体力アップなどの面まで否定しているわけではないので、
スイミングはスイミングとして楽しんでいただければと思います。

 では、アレルギー体質の改善は無理なのでしょうか? 国立成育医療研究
センターの報告によれば、アレルギーの予防にはスキンケアが重要だと言え
ます。体質改善の前に、まずは発症予防です。

 そして、アレルギー疾患はストレスの影響が大きい心身症として知られて
います。事実、ストレスとの付き合い方が上手くなると、アレルギー症状が
軽く済むとの報告は多数あります。その点で、スキンシップやコミュニケー
ションの方が予防や治療に効果的だと言えます。

 つまりスイミングもスキンシップの一手段として利用すればよいのです。
反対に無理やりスイミングに行っているようなら逆効果になりますよね。

 アレルギー・免疫の分野は、ビミョーなバランスの上で成り立っている
複雑系ですので、最新の情報に漢方や心理の視点も含めた「心療漢方相談」
で臨みたいと思っています。

 

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