更年期障害にも運動をおすすめする理由

 いろいろと仕事などやるべきことが溜まっています。とりあえず、優先順位をつけて
後回しにできるものは後回しに。そして、100点でなく60点程度で終了にするよう
意識しています。「いい加減」は「良い加減」ですので、「ほどほど」でいいのです。

 私は、食事と運動および生活リズムは健康の基礎だと思っています。だから、その点
をアドバイスするように心掛けています。病気の予防や回復に大きな違いがあり
ますし、特別なことをしなければお金もほとんどかかりません。メリットが多い
のです。

 そして、最近、興味深い報告がありました。スェーデンのBerin博士らによると
ホットフラッシュや発汗などの更年期症状のある女性に、少し強めの運動をして
もらったところ、ホットフラッシュや発汗の頻度が6割に減少したというものです。

 運動の内容は、8種類のトレーニングメニューからなり、週3回45分のプログラム
です。berin博士らは、女性たちを励ます必要があったと述べており、ある程度の強度
が必要なトレーニングメニューだったので、全ての更年期女性におすすめできるわけ
ではありませんね。

 それでも、閉経後は骨粗鬆症が進みますし、運動による心血管系へのメリット、また
フレイル対策としての筋力強化なども考えると、更年期症状への効果が少しでも何らか
の運動は大きな恩恵が得られると思います。

 では何故、運動でホットフラッシュなどの更年期症状が軽くなるのでしょうか?
私が見た報告では、その点に触れていませんが、運動による心血管系への影響が
血管運動症状としてのホットフラッシュや発汗にも良い影響を及ぼしたのだと、私は
考えています。

 短期的には更年期障害対策、中期的には生活習慣病対策として、そして長期的には
フレイルの予防に、運動や日常生活動作をおすすめします。

 

  漢方薬東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局
  薬剤師・心理カウンセラー  廣橋 義和

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スマホによる体調不良

 3週間後に予定されている長岡花火。全国的に有名になり過ぎて、市民でもチケット
が手に入らない状況です。私も県外に住む子供たちに観覧席を頼まれたもののゲット
できず放心状態。いずれ、このような場合も予想していたとは言え、有名になり過ぎる
のも疑問です。同様の声は、あちらこちらで聞こえています。

 さて、日常生活に必要不可欠なツールとなったスマホ。眼科的なトラブルだけで
なく、全身の障害が報告されています。医療情報サイトm3が実施したアンケートに
よれば、整形外科領域ではスマホ首・肩こり以外にも小指の変形が小学生に発生して
います。

 全身的な不調では、自律神経障害として、頭痛や不眠が多いようです。ただ、救急
搬送されるような頭痛や不登校になるほどの不眠もあり、原因がスマホとわかっても
依存状態で使用時間を短縮できず、治療は難渋するようです。

 中には、スマホに夢中になり過ぎて自分の脳卒中発症に気づかなかった人もいたり、
ゲームの光刺激によりてんかん発作を起こしたケースなども報告されています。
その他、過換気発作を起こしたケース、スマホをしていないと不安になる人、会社を
辞めざるを得なかったスマホ依存症、などなど。

 対策は、ほどほどに使用すること。眼科的な症状や整形外科的な障害は、使用時間が
長いと出やすいので、ある程度の制限が必要でしょう。もちろん、その前に姿勢の問題
があります。姿勢は全身的な不調にも関係しているので、その点でも同じ姿勢で長時間
スマホを操作することは要注意です。

 また、使用する時間帯も重要です。夜間の使用は、ブルーライトも含めて生活リズム
を大きく乱し、自律神経系に影響を与えます。自律神経系の乱れは、ホルモンバランス
や免疫系へも影響が及びます。当然ながら全身のさまざまな不調の原因となるのです。

 便利なツールだからこそ、上手に使いこなしたいと思いませんか。

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化学物質過敏症と漢方薬

 先週、東京での東洋医学会に参加してきました。久々に懐かしい仲間との対面も
あり、互いの持論を主張しあっての日程はあっという間に過ぎました。

 その日程の中で、ポスター掲示されていた発表に「化学物質過敏症」があり、
興味深く見させていただきました。発表者は東洋医学的には、化学物質過敏症
水毒(水滞あるいは痰飲ともいう)の関与が考えられると結論を出していました。

 ポスターを見ていた他の参加者とも話し合ったのですが、水毒の関与があるに
しても、他の要因も複雑に絡んでいるのが化学物質過敏症だという点で、私たちは
一致しました。

 私は、化学物質過敏症線維筋痛症や慢性疼痛と同じように中枢感作が生じて
一般の人よりも過敏に感覚神経が反応していると考えています。そうすると治療法
としてのアプローチは、心身医学的な方法が中心となると思うのです。

 もちろん、東洋医学的に水毒などの徴候があれば、身体面からのアプローチとして
漢方薬を使用します。たぶん、瘀血や気鬱なども併発しているはずなので、その部分も
調整する必要があるでしょう。

 その上で、心理面からのアプローチとして、認知行動療法であったり、自律訓練法
マインドフルネスであったり、催眠療法やブリーフサイコセラピーなどを使用すること
が大切となります。

 以前の私だったら、漢方薬のみで治すよう考えていたでしょう。心療内科学会に入り
心身医学を学ぶうちに、より全人的に病気をとらえるようになりました。その結果と
して、漢方薬をスムーズに中止できるケースが相当増えています。

 私が参加する研究会に東洋心身医学研究会がありますが、心療内科学会に所属する
人が多いものの、心身医学的なアプローチを交えた発表は少数のように感じています。
増加する一方の、慢性の機能性疾患に対して、漢方薬と心身医学的アプローチは両方
セットで使うことが重要だと、改めて思い直した東洋医学会でした。

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のどの閉塞感(つまり感)を考える

 G20に合わせての梅雨前線の北上。なぜ今?と思っても、どうしようにもあり
ません。最近は、前線にしろ低気圧にしろ、局所に留まって大災害が発生するという
パターンが定着しました。無事に終わることを願っていますが・・・。

 どんなものでも、動きが止まったり、流れが悪くなったりすると、いろんなトラブル
に発展します。トラブルにならなくても気持ちが悪いものです。心臓が止まれば大変
ですし、血管が詰まっても大騒ぎです。便秘も気分のいいものではありません。

 そして、更年期の女性の訴えで多いのが、のどの閉塞感です。別に、更年期や女性に
限ったわけではありませんが、圧倒的に多いのは更年期の女性でしょう。女性ホルモン
の低下により自律神経のバランスに影響が現れた結果、のどの閉塞感が生じたと考え
られますが、上手く説明するモデルができ上がってません。

 ただ、東洋医学的には「気の流れの異常(停滞)」=「気鬱(あるいは気滞)」と
され、理気剤と呼ばれる漢方薬が使用され効果があります。何故、気の流れが悪く
なると、のどの閉塞感が生じるのか? 私は、身体をいくつかのブロックに分けて
理解しています。

 東洋医学的には最終的に、気は肺で合成され全身を巡ります。肺のある胸部ブロック
から他のブロックに移動するには、ハードルを越えるパワーが必要と考えると、流れが
悪くなれば詰まるのも当然と。そして、気は上に上がる性質がありますので、胸部
ブロックの上部(のどの周辺)に溜まり、閉塞感を生むと思われます。

 解消法として、一般的にはパワーを増す理気剤がよく使用されます。それで不十分な
場合に私は、気の量を増す補気剤を使用して効果を得ています。また、ハードルを
下げるということも重要な視点で、肩凝りの存在が意外にも障害となっているのです。

 デスクワークやスマホの使用など、肩凝りになりやすい姿勢を修正すると、漢方薬
効果が出やすいので、どんな症状でも背景の生活習慣まで考えることが重要だと常々
思っています。胸から上の症状(頭痛、ニキビ、・・・)で、治りにくい場合は、
肩凝りがあれば解消を図ってみたらどうでしょうか。

 

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ライチを食べる前に知っていてほしいこと

 梅雨に入り、文字通り梅の収穫が間近に迫っています。春先にアブラムシなのか病気
なのか不明ですが、葉が落ち弱ったのでダメもとで防除したのが幸いしたようで、多くの実をつけています。久々に梅酒を作ろうと思っています。
 
 最近は、色んな種類の果実を目にします。私などには馴染みのない果実も多数あり、
名前を聞いてもピンと来ないことも珍しくありません。そんな果実の一つにライチが
あります。食べたことは・・・???

 そのライチの産地で、ライチによると思われる死亡事故が報告されています。
インド東部の産地では、2014年に150人の子どもが脳炎の症状を起こして亡く
なったということです。アメリカの研究者は、ライチに含まれる毒素が原因と考え、
注意を促している状況です。

 同様の事故は、同じくライチの産地であるバングラデシュベトナムでも報告
されており、私が入手したニュースでは成人の報告はないので、子どものライチ摂取
には注意が必要と思います。

 現時点では、因果関係がはっきりしたわけではないものの、食の安全に関すること
なので、お知らせします。

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乳児の夜泣きへの対処法

 先日、当地長岡市で、31歳の母親が生後3か月の乳児を床に落として死亡させる
という残念な事件が起こりました。訪問していた助産師や保健師には「夜泣きで十分
眠れない」ということを話していたようで、心療内科を受診するつもりだったよう
です。

 今回の事件を通して一般的ながら対処法のいくつかをあげてみたいと思います。
まず、母親は「眠れない」と訴え、心療内科の受診を考えています。育児疲れがあり
眠れないので、日頃の苦労を傾聴し労い眠剤を処方して、心身を休めてあげることで
気持ちに余裕ができ辛い現状を脱出するアイデアが生まれるでしょう。

 眠剤の処方は医師以外はできませんが、話を聞いて日頃の疲れを労うことは誰でも
できます。それだけでも、本人の気持ちには大きな変化が生じたことでしょう。
辛い現状を理解してくれる人が身近に存在することは、現代社会を生きる私たちに
とって、とても重要なことなのです。(家族>友人>行政・社会)

 私は最近、陰陽モデルを使って説明することが多いのですが、不眠症のほとんどは
陽>陰というアンバランスが原因と考えられます。眠るには陽≦陰でないと、良質な
睡眠となりません。ここで、陰・陽は東洋医学的・哲学的な概念で、陰とは身体を
構成する物質であり副交感神経を、陽とは身体機能や交感神経を表します。そして
重要なこととして、陽の暴走を防ぐブレーキとしての役割が、陰にはあります。


 母親は産後でありベースとして陽>陰という状態であった上に、授乳や夜泣きなどで
陰を養って増やすというアンバランスの是正ができていません。栄養と休養は、陰を
養うのに最低限必要なもので、産後の滋養の大切さを改めて考えさせられます。
漢方薬では、血虚に使用する補血薬が相当します。

 乳児の夜泣きにも、陽>陰というアンバランス状態が一つあるでしょう。ただ、
使用する漢方薬補血薬よりは安神薬が適しています。乳児にも飲める美味しい
漢方薬があるので知識として覚えておいて頂ければと思います。

 そして、もう一つは、乳児の「寝言泣き」という現象。これは成人のレム睡眠
相当する睡眠状態です。寝ている状態なので、あやす必要は全くなく、そのまま
放っておくとノンレム睡眠に相当する深い睡眠になります。「寝言泣き」は成長と
ともに自然と減少してゆく「夜泣き」なのです。

 「夜泣き」なのか「寝言泣き」なのかは区別が難しいと思いますが、過敏に反応する
のではなく、時にはスルーすることがあってもいいのではないでしょうか。
そんな余裕を持つためにも、家族のサポートは非常に重要に思います。

 

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「ひきこもり」を考える

 女優の蒼井優さんと結婚したお笑い芸人の山里亮太さんの報道を見ていて、思い
出したメモがあります。
「母ちゃんは、信じられないところから褒め言葉を持ってくる。」
朝日新聞の折々のことばで臨床哲学者の鷲田清一さんが紹介していました。

 学校の先生から「すぐ噓をつく」と言われれば「すぐに言葉が出て偉いねぇ」と、
叱られれば「反省している感じがよく出ている」と。物事にはネガティブな部分と
ポジティブな部分の両方があるもので、親としてはポジティブな部分で子供を包み込
んであげたいものです(「言うは易く行うは難し」ですが・・・)。

 つい最近、ひきこもりの中年が絡んだ2件の事件がありました。どちらも非常に
ショッキングな事件で、「ひきこもり=問題」という図式が一般的です。問題でない
とは言いませんが、山里亮太さんのお母さんみたいに、とんでもない見方・褒め方を
今まで誰かにされたのか?と考えてしまうのです。

 その見方・褒め方は、ひきこもりの当人だけでなく、家族にも向けられていたなら
どうだったでしょう。褒められて不愉快になる人はほとんどないと思います。その
結果、硬直していた状況が動き出すかもしれません。

 私の手元に「激論!ひきこもり(ポット出版)」があります。ひきこもり業界では
超有名な斎藤環さんと工藤定次さんの対談を書籍としたものです。斎藤環さんは、
家族療法の視点からアプローチしてますし、工藤定次さんは共同生活というやり方で、
方法論は違うものの思いは一緒のように感じます。

 それは、「親の真剣さがひきこもりの将来を左右する」というものです。専門家に
任せてお仕舞いでは、何も変わらないと言います。「誰が問題か」という視点では、
犯人捜しに終始し、「犯人が見つかれば問題解決」となりがちです。強いて問題点を
挙げれば、それまでの家族の関係性にこそ問題があったと言うべきなので、介入
ポイントはその関係性にあります。

 斎藤環さんは家族療法で、工藤定次さんは共同生活で、その関係性に変化を生じ
させて、ひきこもりに対処しているのです。社会としては、ひきこもりの家族を孤立
させるのではなく、社会的な関わりの中で家族関係を変化させればいいと思うのです。

 まずは、ひきこもりの当人とその家族に対して、自分でも信じられないような
見方をしてみませんか?

 

 

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