軟膏・クリームは使い分けを

薬剤師向けの雑誌を見ていたらフェミニーナ軟膏の広告がありました。女性のデリケートゾーンに使うクリームのことです。私は薬剤師としてフェミニーナには違和感を覚えているのです。軟膏とクリームには使用感だけでなく、薬剤の放出性・刺激性・などに違いがあります。


皮膚病を研究している薬剤師の多くは、軟膏・クリーム(もっと細かく分けられますが、軟膏基剤と言います)を皮膚の状態や使用部位によって使い分けます。使い分けることで主成分の効果を最大限に引き出し、皮膚の治癒速度を速めるのです。それは逆に不適切な基剤を選択したために、治癒を遅らせたり悪化させることを知っているからです。


フェミニーナの違和感は、軟膏と言いながら実際はクリームだということと、粘膜にも使用する可能性がありながらクリーム剤だということの2点です。


クリームは軟膏に比べて刺激性があるので粘膜部位に対して使用するのはどうかと思うのです。粘膜であること・皮膚も薄く刺激に弱い部位ということを考えれば軟膏とするべきだと考えています。


このような例はフェミニーナだけでなく多くの皮膚外用薬にみられます。どのような部位にどんな目的で使うのか、面倒でも皮膚に詳しい薬剤師に相談してお求め下さい。


皮膚病・生活習慣病・心の病・漢方薬
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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