あせもと汗疱

こどもの背中にあせもが出来始めました。私も子どもの頃は体中作っていたんだろうと思いますが、両親ともいない今となっては確認が出来ません。10年くらい前までは風呂上りにシッカロール(ベビーパウダー天花粉)で体中まっ白の子どもが見られましたね。(過去を懐かしんでいるんです)


あせも(汗疹)は、汗管が塞がることで皮膚内に水分が溜まった状態です。専門的には皮膚の各層・表皮内・表皮と真皮の境界部のどの部位に溜まっているかを区別することもあります。


シッカロールが使われなくなってきていますが、皮膚に付けたシッカロールが水分と混じり泥状になって逆に汗管を塞ぐことが考えられるためです。(シッカロールであせもが悪化した記憶はないのですが理論上は正しい考えですよね)


最近はエアコンが各家庭に普及し、あせもの相談も少なくなっていますが、手当て法はシンプルで皮膚を清潔に保つのが一番です。シャワーや行水で汗を洗い流すことに尽きます。たまに細菌感染を併発した”あせものより”を見ることがありますが、この場合は抗生物質入りの軟膏を使います。(痒みがあるようなら痒み止めを上手に使って掻かせないようにすれば防げます)


また手のひらなどに水ぶくれができている方を見かけますが、汗疱といいあせもの仲間と考えていいでしょう。水虫や掌蹠膿疱症と間違えやすい疾患ですから注意してください。


治療法はあせもと基本的には同じですが、手のひらは皮膚が厚いので私はサリチル酸の入った製剤を使います。子どもの場合はグリセリンカリ液が安心ですが、どちらも皮膚を薄くするピーリング作用があり汗を出やすくしてあげるわけです。


あせもが出来やすい家庭では”桃の葉”をお風呂に浮かべてみるのもいいでしょう。


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