急な息切れは注意信号

先日知り合いの女性から電話で相談がありました。「朝から息切れを感じるのだけれど何でしょうか?」と。この方は抗うつ薬睡眠導入剤精神安定剤を医師から処方されています。


肺塞栓症エコノミークラス症候群)・薬剤性肺炎・急性心不全過呼吸症候群・薬剤の過量服用による呼吸麻痺・・・頭の中では、死に直結する病気がドンドン浮かんできます。
「これから伺います。」と電話での会話が終わってから、急いで医学書を調べました。


他に気胸アナフィラキシー(一種のアレルギー)などが可能性のある病気として載っていましたが、どれも薬局で対応するような病気ではありません。救急車を呼んだ方がいいだろうか・店を閉めて車に乗っけて病院に運んだ方が早いか・救急病院はどこだろう・・・など頭の中は大騒ぎです。


本人が来てチアノーゼなど急迫性の症候はなかったことと息切れがあっても楽そうにしているので、しばらく話を聞くことにしました。5分ほど話を聞いていると肩の動きが小さくなってくるのがわかりました。過呼吸症候群だったのです。


本人が気がつかないような小さな不安の種が原因で過呼吸状態となったのでしょう。私と話をするうちに、不安が消え過呼吸状態が落ち着いてきたものと思います。私との会話が安定剤のように作用したということです。


先の心療内科学会で”薬としての医師”という表現がありました。ある医師の診察を受けることが薬以上の効果を生む時に使われますが、今回は”薬としての薬剤師”であったかと思います。


でも改めて、思いました。急な息切れ(分単位・時間単位で進行するような)には一刻を争う処置を必要とする病気が多くありますので様子を見ようなどと思わず、設備の整った総合病院に行くことが大切です。


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