ガンの緩和ケア

昨夜は「ガンの緩和ケア」と題した講演を聞いてきました。いつもは40〜50名くらいの出席なのですが、今回は150名ほどの参加者で会場はあふれ、廊下で聞く羽目になりました。看護師さんの出席が多かったようで、現場で苦労されているから看護でのヒントを求めているのでしょうね。


講師は癌研究所付属有明病院の緩和ケア医でしたが、ガン患者さんの苦痛を除くために積極的な関わりが重要だと話していました。ホスピスや仏教系のビハーラの終末期医療とは違い、ガンを治すために苦痛を除く努力をしているそうで、緩和ケアに抱いていたイメージが変わったのは私だけではなかったようです。


ガンの苦痛は、ガン自体による苦痛(痛み・倦怠感・消化不良など)と治療による苦痛(術後後遺症・放射線火傷・抗癌剤の副作用など)があります。今まで私は、ガンの苦痛=痛みと認識していただけに、とても勉強になりました。


私みたいに相談を主体に仕事をしている者は、どこで関わることが出来るのか全くわかりませんが、多くの医師が緩和に対し積極的に関わっていない状況では情報発信して緩和ケアなる方法があることを知ってもらうことが出発点かと思います。


ガンの痛みに関しては、医療用麻薬の使用が伸びており以前に比べ痛みのコントロールはかなり進歩しているでしょう。この傾向は今後も続きますから年々進歩していくと思われます。漢方薬にも麻薬並みの痛み止めがあるのですが、一般的には使用されませんし恐らく需要はないのではないでしょうか。


その一方、痛み以外の倦怠感・浮腫などの身体的ケアに加え精神的ケアに関しては、まだまだ不十分です。懇親会で50代の医師が「若手の医師は告知した後のフォローが足りない」との発言をしていましたが全くの同感です。告知のタイミング・話し方・専門用語の問題・・・等々も重要です。


漢方薬心理療法で、苦痛を除くお手伝いが出来ればと考えていますが、まだまだ勉強不足・情報不足の感があります。3人に1人はガンに罹るわけですから怠けていられませんね、いろいろな角度から支援できるよう頑張りたいと思います。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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