口内炎いろいろ

人生いろいろ、男もいろいろ・・・とは歌の文句ですが、口内炎にもいろいろな原因があります。先週土曜日に仲間の薬剤師と口内炎をテーマに勉強しました。きっかけは医師のブログでした。


口内炎に対して安易にステロイド軟膏を使いすぎていないか”という趣旨の内容のブログでしたが、口内炎=炎症と考えればステロイド軟膏の使用は妥当なのです。しかし原因によってはステロイドで悪化したり重大な病気を見逃したりする危険性があるのです。


大部分の口内炎は”再発性アフタ”と呼ばれるもので、痛みも伴います。痛み=炎症ですからステロイド軟膏が使われ、口内炎⇒大部分が再発性アフタ⇒ステロイド軟膏、の自然な流れが出来上がっているのでしょう。


加えてビタミンB群(特にB2B6)も、よく使用されます。再発性アフタなら通常7〜10日で治癒するので、一般的な治療で改善しなかった場合は再発性アフタ以外の病気を考えなくてはいけません。


ベーチェット病は、その代表的な病気でしょう。頻度は高くないものの粘膜部の炎症を主体とし失明の危険性が高い病気です。ベーチェット病の初期は口内炎のみのことも多く、治りにくい場合や繰り返す人には専門医に紹介することも念頭に置かなければならないでしょう。


ウィルス性やカンジダ性の口内炎ステロイド軟膏の使用で一時的に軽快しても、ウィルスやカンジダに対する治療をしなければ治癒が長引く可能性が高いのです。免疫力の衰えた状態や小児・老人で気をつけなくてはなりません。


また白板症や舌癌などの特殊な病気の存在も知っていることで適切なアドバイスを与えることもできるでしょう。私のように相談スタイルをとっている薬局は、常に重大な疾患が潜んでいないか考えているのです。


と言っても特殊な病気に出会うことはほとんどありません。通常のステロイド軟膏・ビタミンBの使用で治りにくい時にどうするかが求められます。


薬局・ドラッグストアで一番売れているのはチョコラBBでしょう。チョコラBBで効かない口内炎にニッポークリーンが効いたと報告がありました。ビタミンB6の含有量が多くビタミンCも含まれており、この辺りが効く効かないの差として現れたのでしょう。


またビタミン以外では、鉄・亜鉛などのミネラルの補給・ササヘルスなどのクマザサ製剤・漢方薬の使用による全身バランスの是正が考えられます。
たかが口内炎ですが、ありふれた日常疾患の難しさを再認識した勉強会になりました。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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