口の疾患はどこに行くべきか

土日に行った日本皮膚科学会東京支部学術大会。日曜日の朝8時からのモーニングセミナーは関東中央病院皮膚科部長日野治子先生の「口は眼よりも物をいう!?」を選びました。


口内炎程度のトラブルなら、かかりつけの内科医に診てもらうでしょうが、口の中のトラブルもいろいろあるんですね。耳鼻科的疾患・口腔外科疾患・全身性疾患・そして皮膚科的疾患です。


北里大名誉教授の西山茂夫先生は、顔色・口腔内・爪など全身を見なくてはいけないと話されましたが、日野先生はこの言葉を当に実践されていました。


口唇・歯肉・舌の様子から、感染性の病気・代謝性疾患・炎症性疾患など多くの情報が読み取れるのです。そこで必要なら耳鼻科・口腔外科・内科など専門各科へ紹介するとの内容に思わずこのセミナーを選んでよかったと思ったものです。


おそらく口腔トラブルは薬局での相談も多いと思われます。薬局での薬は限られていますが、安易に口内炎として口内炎用軟膏を販売することは現に慎まなければなりません。感染性疾患であれば悪化させることもあるからです。


薬局での漢方相談では検査は行いませんから、質問によって多くの情報を引き出さなくてはなりません。今回の皮膚科学会は漢方のスキルを上げようと思って出席したわけではないのですが、口や爪なども情報源として活用するべきだと感じています。


日野先生は口内炎でも、ビタミン欠乏・鉄や亜鉛などミネラル不足・その他の方法を示されていました。私ら薬局で出来ることは限られていますが、私の場合は漢方薬も効果的な方法として持っています。


口内炎漢方薬を使う場合は治りにくい時だと思いますが、オウレンゲドクトウ・ハンゲシャシントウ・カンゾウトウ・キキョウトウ・オウレントウ・などが主に使われているようです。


口から眼以上の情報が得られることを知った、とても有意義なモーニングセミナーになりました。なるほど「口は眼ほどに物をいう」でしたね。口の疾患は粘膜病変の多彩さを考えれば皮膚科がベストだと考えます。

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