高血圧は心不全への入口

今日の夜に行われる中越漢方輪読会の資料の準備や11月1日の講演会の資料作成、11月2日の小学校40周年記念の準備などでバタバタした毎日を送っています。


昨日行われた長岡市医師会の内科セミナーに参加してきました。長岡中央総合病院の循環器科中村裕一先生による「心不全の治療」がテーマでした。


心不全の治療には薬物治療が中心になりますが、最終的には心臓移植や人工心臓が必要になる病気です。病気の重症度は一般的に4段階に分けられますが、慢性心不全の第1段階には高血圧や糖尿病などの疾患が含まれています。


もちろん第1段階では心不全の症状はないのですが、高血圧や糖尿病になると確実に心不全は悪化して行きますよという意味なのだそうです。


心不全の症状は、心臓から血液が全身に充分回らなくなった状態ですから、肺では呼吸困難(一般に横になると辛い)、腎ではむくみや尿量減少、その他顔面蒼白・血圧低下・だるさ・・・などが現れます。


薬物療法として初期からACE阻害薬・β遮断薬などの降圧薬が使われ、段階的に利尿薬・強心剤(救心に入っているセンソも同類)などの薬剤を組み合わせてゆきます。心不全セットと呼べるくらい頻用される組合せですね。


心不全で薬局に相談に来るケースはほとんどないでしょうが、ゾクメイトウ・ブクリョウキョウニンカンゾウトウなどが使えます。もちろんセンソの入った薬や牛黄・熊胆も有効です。これらの薬は悪化を防ぐ目的で使っている漢方医もいます。


高齢化に伴い心不全患者数は確実に増加します。薬物で対応できる軽度の心不全で留めるためにも高血圧の管理は重要になります。身近なところでは塩分摂取を控えるように努力しましょう。

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