吐気と食欲不振

外は猛吹雪です。今日の寒波も超1級で、あっという間に車の上に雪が積もってしまいました。今回の寒波で最後にしてもらいたいものです。車で移動される皆さん、気をつけて運転しましょう。


ヒトの本能の中でも食欲は生命維持に直結するものだけに、快楽を特別得るようになっているのでしょうか。この快楽のために、食事制限が出来ずに病気を悪化させる方は後を立ちません。生活の満足度を調べる調査でも、胃腸の調子が悪い人は生活の満足度は低く出ることからも、実りある生活に胃腸の働きは欠かせません。


最近になってやっと胃腸の働きに医学的な焦点が当てられるようになってきました。今までは胃炎や胃潰瘍・胃ガンなどのように器質的な異常を治療の対象としていたため、胃もたれや食欲不振などは研究対象にさえならず「気のせいだから」「悪いところなし」「消化の良いものを食べなさい」程度であしらわれていました。


近年は”機能性胃腸症”と立派な病名までつけられて、医師も真剣に考えるようになりました。診断方法や新たな治療薬の開発のお陰かもしれませんが、私の専門とする漢方医学では数千年も前からこのような機能性胃腸症の治療薬は存在していたんですね。


漢方医学と西洋医学との決定的な違いは検査がないために自覚症状の改善に焦点を当てることが多いことでしょう。ですから自覚症状がなく検査値が異常を示すような高血圧などの生活習慣病は苦手なのかもしれません。(ただ体形や日頃の行動パターンなどを参考に漢方薬を使い効果を上げています。)


さて吐気によく使う漢方薬は、ハンゲシャシントウ・ショウハンゲカブクリョウトウ・ショウサイコトウなどが代表的なものでしょう。また食欲不振にも同様の漢方薬が使われますが、他にニンジントウ・ショウケンチュウトウ・サイコケイシトウなどもよく使います。


これらの漢方薬を使うと食欲が出てくると同時に体重増加や虚弱体質の改善にも効果があり、アトピー性皮膚炎や不妊症などにも応用されるのは珍しいことではありません。このような使い方ができるのは漢方の基本を押さえている専門家だからでしょう。


胃腸の機能を非常に重要視した漢方医学では、胃腸機能を立て直す方剤はたくさんあります。何を飲んでも今一つ胃腸の調子がよくない方は、漢方薬で立て直したらいいのではないでしょうか。

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