胃カメラで異常がないのに・・・

昨日は、「ガイドラインからみた機能性ディスペプシアの病態と治療」と題した日本医科大学消化器内科学准教授二神生爾先生の講演会に参加してきました。

ストレスの影響を受けやすい胃腸は、いろいろな症状があるにもかかわらず検査で異常が見つからないことは多々あります。とりあえず検査で異常がないということは、生命を奪うような状態ではないと解釈できるのですが、本人にとっては苦痛は少しでも楽にしたいと考えるわけです。実際に生活の快適度(QOL)はかなり低下していることが知られており、治療が上手くいった患者さんは「人生が明るくなった」というくらい日常生活の快適度が障害されているのです。

症状は、様々ですが、げっぷや胸焼け・胃がもたれる・胃がムカムカする・おなかが張る・すぐに満腹に感じる・みぞおちのあたりが痛い・みぞおちが焼ける感じがする・・・など、人それぞれですね。
このような多様性は、いろいろな因子が関係しているために起こります。だから治療法も幅広くあり、消化管運動機能改善薬(胃腸の動きを調える薬)、酸分泌抑制薬(胃酸の分泌を抑える薬)、防御因子増強剤(胃粘膜を保護する薬)、漢方薬(機能性の病気にはとても効果的)、抗うつ薬抗不安薬心理的症状を緩和する)などが使用されます。

食事にも気を付ける点があり、脂肪や糖分の多い飲食物・炭酸飲料・多量の香辛料・かんきつ類・コーヒーやチョコレートなどは、症状を悪化させやすいとされます。規則正しい生活と食事は、症状改善の基本的なことですから薬に頼るだけでなく、身の回りの症状を長引かせる生活に注意しましょう。

昨日は、食欲を増すグレリンと言うホルモンや胃腸の感染症などとの関わりにも話が及び「なるほどなぁ」と新しい知識を入れてくることができました。加えてガイドラインでは心理的要因の対処法として、自律訓練法認知行動療法催眠療法などと心理療法が専門的治療法として紹介されていました。漢方薬と心理の相談を行う私としては積極的にかかわれる分野だと新たな認識を持てました。

漢方薬では、○○・・・などと紹介したいのですが、どうやら新薬事法では禁止される広告に当たるらしく今までのように具体的な漢方名を挙げることができません。ざーっと、20種類以上はありますので関心のある方は漢方に詳しい専門家にお聞きください。


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