昨年度に小学校のPTA会長を務めた縁でPTA監事として卒業式に出席してきました。皆元気に巣立ってゆきましたが、そのまま中学校生活に馴染んでくれることを願うばかりです。俗に言う”中1ギャップ”の原因はわかりませんが、薬物乱用防止教室を担当した者として非行などにも走ってもらいたくないですね。
ここ数年私は、漢方の勉強よりも心理療法の勉強の割合が多くなっています。ストレス社会と言われる現代、私ら漢方薬局にもストレスがらみの相談も増え、漢方薬の効果を高め早期回復を図るためにも、プラスアルファが欲しかったこともあり心療内科学会で学んだ心理療法を更に深く勉強してきました。
カウンセリングに加え私がよく使用する心理療法は、自律訓練法・交流分析・認知行動療法・対人関係療法・などです。それぞれ特徴があるので、ケースバイケースで単独あるいは組み合わせて使用しています。
認知行動療法と同様に抗うつ薬と同等の効果が確認されている精神療法に対人関係療法があります。対人関係療法では、うつになるきっかけを4つの対人関係の場面に大きく分けており、その一つに”変化”があります。
”変化”には、進学・進級、転校・転勤・昇進・結婚・転居・転職・・・など、環境や立場の変化が含まれ、3〜4月のこの時期は変化だらけです。加えて”悲哀”に分類されている、進学や単身赴任に伴う家族の減少もあったりするので、いわゆる”5月病”につながるのだと考えられますね。
どちらかと言えば、おめでたいこの時期ですが、上記の変化や悲哀を伴うことから、少し気持ちが沈みやすいのも事実です。環境が変わると以前いた場所が恋しくなるもののように、変化の後には変化の前の時期が恋しくなります。でもタイムマシンでもない限り無理ですね。
さて変化の前と後で《よかったこと・悪かったこと》をそれぞれ書き出してみましょう。どちらも、良いことばかり・悪いことばかりではないはず。そして、変化に伴って生じた自分の素直な気持ちも書き出してみましょう。”悲しい”とか”寂しい”とかのマイナス感情でも構いません。
「おめでたいことなのにマイナス感情を抱くことは不謹慎だ」などと考えることはありません、まったく自然な感情なのですから。今までの馴染んだ状況から不安の多い新しい状況に向かうのですからマイナスな気持ちも当然です。この時にマイナス感情を封印すると逆に悪化させることが考えられるのです。
そして新しい状況の良いことを多く見つけてゆくと、変化に対応しやすくなるでしょう。この時、交友関係が役立つことでしょう。また恋人や親友や家族などとの関係も大きな影響を持ちます。対人関係療法の重要な部分ですから、身近な人とは普段から何でも話すことを心がけましょう。
どちらかと言えば、身近な人ほど「話さなくてもわかる」と考えがちではありませんか。話さないから誤解が生じトラブルになったことはないでしょうか?身近な人とのコミュニケーションがとれている人ほどストレスに強いとの結果があったと思います。
マイナス感情を否定しない。身近な人との会話を積極的に。
この2点を意識してれば”プチうつ”を乗り越えられるはずです。乗り越えるまでは、新しい状況に馴染むまでの助走期間だと思って焦らず過してください。おめでとうございます。
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