緑内障は40歳以上の日本人では、20人に一人が罹患すると
され、失明にもつながる注意が必要な病気の一つです。
20人に一人ですから、中学や高校の同級生が集まったら、2人
は緑内障と言えます。
緑内障の原因は、高い眼圧ということで、治療は専ら眼圧を
下げる点眼薬が中心です。ただ、緑内障の研究として有名な
多治見スタディでは、正常眼圧緑内障というタイプの緑内障は
3人に一人の割合で見つかっています。
どうやら我々日本人は、眼圧以外にも緑内障につながる要因が
あるだろうと探索が続いてきました。JCHO三島総合病院眼科の
鈴木医師らの報告によれば、心臓の左室肥大や心房細動や徐脈
が緑内障のリスク因子とされます。
(Suzuki Y, et al. Biomedicines. 2022;10:677.)
また、別の報告では、コレステロール値の高値がリスク因子と
され、いわゆる心血管病が緑内障のリスクと大きな関係があると
考えられます。
緑内障では視神経が傷害され、その結果失明するわけですが、
視神経の栄養血管の微小循環が障害されるというメカニズムが
考えられています。心臓病や高コレステロールが関与するとの
報告は、そのメカニズムを説明する根拠として充分と考えます。
つまり、緑内障の失明から目を守るには、やはり生活習慣を
見直すことが重要ということです。加齢に伴って増えてくる
病気は、どんな病気であっても、生活習慣の影響を強く受ける
ものなのですね。
ちなみに、一度だけ緑内障の相談を受けたことがあります。
眼圧を下げるのは点眼薬の方が優れていると思いますので、
視神経の保護を目的に血液微小循環の改善や酸化ストレス
(活性酸素)の除去をターゲットにしました。でも、自覚
症状が変わることはないので、いつの間にか終了しています。
高血圧や糖尿病のように、自覚症状に乏しい慢性疾患は、
当初のモチベーションを維持し続けるような関わり方が
私らにできるか、と問われている相談分野ですよね。
私自身の未熟さを痛感せずにはいられません。
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薬剤師・公認心理師(心理カウンセラー) 廣橋 義和
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