薬局店頭でよく売れる商品群に”総合感冒薬”があります。この総合感冒薬を見るといつも疑問に思うことがあります。解熱剤が必要ないのになぁと。
総合感冒薬の構成は、解熱鎮痛薬・抗ヒスタミン薬・鎮咳去痰薬・その他(消炎剤・カフェイン・ビタミン剤など)でできています。
いずれも症状を一時的に抑える対症療法薬です。症状を抑えている間に体力の低下を防ぎ早い治癒に結びつけようとしているのです。
ところが解熱剤は、かぜ症候群に使うと治癒日数が延びるとデータで示されており、生活に差し支えない程度の発熱なら解熱剤はないほうが早く治るのです。
でも、熱は早く下げた方がいいとお考えのあなた。解熱剤で下がるのはほんの3〜4時間です。この3〜4時間のために1〜2日治るのが遅れるのです。どちらを取りますか?
また、医薬品の副作用でも頻度の高いのが解熱鎮痛剤です。治るのが遅くなる・副作用が出やすい・・・これを考えると解熱剤のない感冒薬を売りたくなります。ちょっと変わった薬剤師でしょうか?
我々薬剤師の重要な仕事に薬のリスク管理があります。使用する薬の量と日数が増えればリスクも増えます。とするとかぜ症候群でリスクを減らすには解熱鎮痛薬は邪魔なのです。売上を上げてリスクを増やすには解熱鎮痛剤が入っている方がいいのですが・・・・。
風邪のシーズンに入ります。皆さんご自愛下さい。
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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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