ノロウィルスを知る

土曜日は閉店後に柏崎の仲間の薬局へ集合。数人の仲間とノロウィルスに関係する事柄をおたがいに調べ発表して、知識の再確認をしてきました。22:00を過ぎて帰宅途中の峠付近では雪が数センチ積もっており、本格的な冬の到来を覚悟しました。


ノロウィルスは冬季に発症しやすいのでカキなどの2枚貝が感染源として疑われやすいのですが6割は2枚貝以外が感染源です。したがってどこで感染するかわからない、どこでも感染するんだと理解していた方が良いかもしれません。


潜伏期は1日程度ですから感染すれば翌日には発症することになります。免疫力の弱い子供や老人は症状が重くなりやすいので気をつけなくてはいけません。脱水症状も低張性脱水というミネラルと水分が減少するタイプですから水分だけでなくミネラル(主にナトリウム)も補給する必要があります。


感染力はウィルス10個程度でも発症するほど強力で、感染者は症状がなくなっても7〜10日はウィルスを撒き散らしているようです。そのためアルコール系の消毒薬ではなく、塩素系の消毒薬(0.1%の濃度)を使用します。調理の際には85度以上で1分以上の過熱を必要とします。


家庭では調理器具から感染する可能性もありますから、調理器具の消毒も十分に行ってください。塩素系の消毒剤は酸性が強いと思いますから素手では扱わないように!また金属腐食性もありますので10分程度接触させたら熱湯で消毒剤を洗い流すようにしましょう。


治療は脱水対策を中心に考えます。強力な下痢止め・吐き気止めはウィルスの排泄を遅らせますから、控えめに抑える程度とします。脱水の程度や体力などによっては、敢えて止めるという選択もあり、ケースバイケースで医薬品は選択します。


体重が5%以上減少したら中等度以上の脱水症状です。水分だけでなくミネラルの補給も必要となりますから、家庭では経口補液という考え方に基づき失った水分とミネラルを補給します。市販のイオン飲料ではミネラル分が少ないのです。


経口補水液の作り方は、
 砂糖40g食塩(自然塩であれば更によい)3〜3.5gを水 1リットルに溶かして飲みます。
 果汁を加えればカリウムも補給でき若干飲みやすくなります。
イオン飲料に比べると味は塩っぽく、飲みにくいと思います。少量ずつ飲むと胃に負担を与えることが少なく飲めるでしょう。


今回の勉強では、脱水症に対して認識を新たにすることが出来ました。感染性胃腸炎に対して、漢方薬経口補水液がポイントです。


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