緊張と社会不安障害

圧倒的な強さを誇った柔道の山下選手でさえ、どんな小さな試合でも試合の前には緊張したと言います。どなたでも負けられない・失敗できないといった気持ちがある以上、万が一の不安に伴い緊張するのは自然なことだと思います。


とは言え、この緊張が過度になると本来の能力が発揮できなくなり、いわゆる“あがった”状態になります。身体の筋肉に不自然に力が入り、動悸や浅く速い呼吸、手のひらや足の裏・腋の下に汗をかき、口は乾き言葉はしどろもどろに、頭の中は真っ白・・・これらは自律神経の一つ交感神経が異常に働きすぎている結果なのです。


このような症状を最近は、社会不安障害(SAD)と呼び病気として扱うようになってきました。治療薬として使用されるのが抗うつ薬として使用されるSSRI・SNRIや精神安定剤です。医師も含めて全般的な認知度はまだ低いのですが、徐々に認知度は上がり薬の使用も増えてゆくと思われます。


しかしこの種の薬の副作用として、眠気や倦怠感・口の渇きなどがあり、大事な試験やスピーチの時に使用すると、この副作用で反って能力を低下させることも考えられます。体質や状況により使用する薬を適切に選ぶ必要があるのです。


このような相談に対し漢方家の立場として、眠気や口の渇きが生じない漢方薬を今まで何人かに使用して来ました。ケイシカリュウコツボレイトウ・サイコケイシカンキョウトウ・リョウケイカンソウトウなどを体質に従い選び、飲んでいただいた方には概ね好評でした。


また即効性のある頓服薬として“長城清心丸”という漢方製剤を使用しますが、独特の匂いと味を気にしなければ満足できる効き目です。カルチャーの発表前に、結婚式でのスピーチ前に、・・と使用してもらっていますが緊張感を程よく抑えることが出来ています。


これらに加え自律神経訓練法をマスターされれば大抵の場面は切り抜けられるのではないでしょうか。ストレスは交感神経と副交感神経のバランスを崩し自律神経失調状態を作ります。このバランスを崩れにくくするのが自律訓練法ですから、ストレス病の治療や予防に身に付けてほしい技術です。


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