23日(土)に行われた東洋心身医学研究会の発表で、興味深い演題がありました。自律神経のバランスを漢方薬で改善したら血圧が安定してきたと言うものです。特別不思議なことではないのですが、現代医学的な手法で漢方薬の働きを科学的に証明する時代になったんだと思います。
血圧は常に上ったり下がったり変化しています。怒ったり緊張すれば血圧が上るのは知っているでしょう。一般的には日中の血圧は高く夜間睡眠中の血圧は下がりますが、夜間の血圧が下がらないタイプ(ノンディッパーと呼びます)の方もいます。
このノンディッパー(夜間高血圧)では、脳卒中や心臓病を起こす危険性が高いことが知られており、専門家は色々な工夫をして夜間の血圧を下げています。薬を夜服用させたり、薬の種類を変えたりしているのです。
夜間の血圧が上る理由の一つに、自律神経バランスの崩れがあります。交感神経と呼ばれる自律神経の働きが夜になっても活発過ぎて血圧を上げているのです。恐らくこのようなタイプでは、眠りも浅いことと想像できます。
発表は自律神経活動と動悸についてでしたが、この発表を聞いて漢方薬を使用して夜間の血圧が下げられると確信しました。特別な事情がなければ漢方薬を高血圧に使用することはないかもしれませんが、漢方薬を組み合わせることで治療効果がより高まればメリットは大きいはずです。
また漢方薬を飲むことで質のよい眠りにつながり、夜間の血圧が下がるだけでなく、目覚めもスッキリし、日中の眠気からの開放や業務の効率が上るなどの効用もあります。
夜間高血圧かどうかは24時間測定の血圧計を使用しますが、眠りの浅い方・朝方頭痛のある方・いびきのひどい方・日中の眠気を感じる方は夜間の血圧が高いと思われます。気になる方は循環器の専門医に相談してみてはいかがでしょうか。
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