血圧値は何を参考にすべきか

月曜日は大阪から朝帰りにもかかわらず学術講演会に出席。「JSHガイドライン目標値を目指した糖尿病合併高血圧患者の治療」と題した埼玉医大片山茂裕教授の話でした。休みがないためか、曜日がずれています。


高血圧の薬は多種あり、大きく5〜6グループに分けられます。それぞれ特徴があり、狭心症にはこのグループの薬剤、糖尿病にはこのグループと、合併症や危険因子などを考慮して選択されます。最近は臓器保護が強調され臓器を長持ちさせる薬剤が選ばれることが多くなっています。


コレステロールが総コレステロール値を基準としたものからLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値を基準とすることに変わってきているように、恐らく血圧値も最高血圧だけでなく最低血圧平均血圧・脈圧(最高血圧最低血圧)・AI値(血圧反射波)などをケースに応じて使い分けるようになるでしょう。


最近強調されている臓器保護を考えれば、私は最低血圧平均血圧の方が影響は大きいと思っています。というのは血圧は末梢組織に向かうほど血圧値は小さくなり血圧値の幅も小さくなります。心臓や肺・脳以外の臓器では直接最高血圧の影響を受けることは少ないでしょう。


循環器分野と関連が深い腎臓では血管も細くなっているため最高血圧よりは最低血圧や常時かかっている血圧の平均値(平均血圧)が重要となるのです。


その反対の心臓や肺・脳では血管の反射によりAI値が上昇し最高血圧よりも高い圧力がかかります。したがって心臓や脳を保護することを考えるならばAI値も含めて検討しないといけないと思います。


今回の講師は残念ながら循環器の専門家ではないため、この辺りのコメントは質問しても得られませんでした。また機会があれば確認したいと思います。最高血圧だけで一喜一憂するのではなく、その背景を充分考える必要が我々医療者に求められています。


健診が終わった方・これからの方、どちらも結果が出たら見せて相談下さい。詳しく説明したいと思いますし、今後の対策を一緒に考えましょう。あっ最近は家庭血圧の重要性が相当上ってきています、改めて書きたいと思います。


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