ゴーヤの苦味と心臓

長岡では真夜中に天気予報どおり、雨が降りました。世間話で「最近の雨は集中的にバケツをひっくり返したように降るね」と話題になりますがテレビを見ていたら”ゲリラ雨”と表現していました。晴れれば晴天が何十日も続き、降る時は極端な降り方をするので異常気象という人もいます。でもこの異常状態が正常のように思える今日この頃です。


漢方の考え方では極端なことを嫌います。それは調和を大切にするからで、バランスを崩したら健康ではいられないと考えます。心と身体のバランス・ホルモンのバランス・食事のバランス・・・などですね。


夏の暑さは”心の臓(心臓を含めた循環系)”を弱らせると考えられ、余分な熱を冷ます薬や食事を摂ることで悪影響を防ぐ必要があります。この熱を冷ます作用は苦味の生薬や食品に含まれるとされています。


沖縄特産のゴーヤですが独特の苦味があり、地方でも栽培される方が増えました。我家もわずかですが栽培しており食卓にほぼ毎日上ります。沖縄長寿の象徴として普及したゴーヤですが、南国では暑さの影響を抑えるためもあったのでしょう。世界的な温暖化ですからゴーヤの消費は益々増えるかもしれません。


ところが注意していただきたいことがあります。日本人は熱しやすく冷めやすい性格なのか、Aという食品が身体にいいとわかると極端に食品Aばかり摂るようになり全体のバランスを考えない人が多くいます。


ゴーヤは夏の食品ですから、夏は多めに摂っていただいて構いません。でも他の食品もきちんと摂る必要があります。同じように秋には秋の身体作り・冬には冬の身体作りをする必要があるのです。


暑さに弱い方・屋外で仕事やスポーツをする方・・・などはゴーヤを積極的に献立にいれましょう。なお、漢方薬のシャシントウ類・ゴオウ(牛黄)・クマノイ(熊胆)などはいずれも苦く心臓の働きを高める作用があり、日頃の養生は食品で症状の改善には薬と使い分けるとよいでしょう。


まだまだ暑い日が続きますが、どうか身体の調子を崩さぬよう御自愛下さい。


心療内科相談・皮膚科の病気・漢方薬生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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