小児のアトピー性皮膚炎

予定よりかなり早く法事から帰ってきたので薬局に来ています。もちろんアルコールは入っていません、ですから私としては不完全燃焼です。よし、帰ったら飲むぞ!


アトピー性皮膚炎は通常皮膚科が診療科になりますが、小児期のアトピー性皮膚炎では皮膚科に行く人と小児科に行く人とで別れます。もちろん治りにくい疾患ですから、あちこち名医を求めて皮膚科にも小児科にも両方通う人も少なくないでしょう。


一般的に皮膚科医はガイドラインに従いステロイド軟膏(クリームも含む)を中心に治療します。一方小児科医は食物との関連を重視し食事制限を加えて治療する傾向があるようです。最近はこのような差は以前に比べ小さくなっているように感じますが。


私のように漢方で病気を考える者は、小児期の消化機能の未熟さがアトピー性皮膚炎の根底にあると考え、胃腸機能を高める漢方薬をよく使います。実際このような考えで改善するケースも少なくありません。


”食物アレルギーの診療の手引き2005”を見ると、小児とくに乳児では皮膚科的な治療と食物アレルギーとしての治療を並行して行うよう書いてあります。今まで漢方家が経験上行ってきたことが現代医学の治療指針に載っているのです。


もっとも、両方並行して行うにしてもアトピー性皮膚炎が難治性の病気であることに変わりありません。しかし腸内細菌叢とアレルギーの関連性などを指摘する報告もあることから消化吸収機能を改善することは重要なことと考えます。


今お子様のアトピー性皮膚炎で悩んでいる貴方、食物制限を極端に行うことはデメリットが多すぎますから冷静に対応してください。乳児期の食物アレルギーは成長に伴い消えることも多いのです。


お子様の食事は、加熱を基本とすれば消化しやすくなりますからアレルギーが出にくくなります。成長に伴い消化機能が成熟すれば改善しやすくなるのですが、より早い改善を求める場合には漢方薬を試してはいかがでしょうか。

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