インスリンを用いた新しい糖尿病治療

最近の相談の傾向として不妊および心身症の割合が増えてきているように感じます。もっとも私がこれらの相談に力を入れていることもあるのでしょう。不妊症は漢方薬を中心に対応しますが、心身症漢方薬心理療法でないと困難なように思い、資料を読み漁る毎日です。


”町の保健室”と位置づけられるために、生活習慣病対策にも力を入れています。昨日は「基礎インスリンを軸とした新しいインスリン治療の提案」と題し横浜市立大分子内分泌糖尿病内科学教授寺内康夫先生の講演を聞いてきました。


以前から糖尿病治療の中心的内服薬SU剤の長期使用による限界が指摘されていました。一部の糖尿病専門医は、早期からインスリンを使うことがあり、体内のインスリンを温存する治療法を提案していましたが、一般にはほとんど普及していなかったように思います。


近年新しいタイプのインスリンが登場し、膵臓の機能を長期に渡り温存することが可能になり、糖尿病のコントロールが格段に良くなってきています。今までコントロール不良とされたケースでも安定した血糖値が得られるようになり、心臓病や脳卒中といった大血管病の防止に大いに役立つことでしょう。


昨日の講演でも、血糖値の安定化・動脈硬化の進行阻止・膵臓機能の保護・などが繰り返し述べられていました。タイトルどおり糖尿病治療は新しい時代に入ってきたように思います。


市内の糖尿病専門医は、すでに新しい治療を取り入れているようで普及するのも時間の問題と言えるでしょう。ただインスリン治療に対する一般の人の印象は、好意的とは言えないため一般人に対する啓蒙普及が大切ですね。


漢方相談が中心でも、新しい治療法の知識は入れておかないと患者さんのためにはなりません。これが私のスタンスなのです。本日はメタボリックシンドローム研究会があり、これに参加して新しい知識の吸収に務めてきます。

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