今朝の新聞でWHOは新型豚インフルエンザの終息宣言を検討していることを知りました。まずは一安心だと思いますが、まだ強毒型の鳥インフルエンザが暴れる可能性もありますので充分注意してください。
昨日参加した講演会は『糖尿病腎症の治療戦略:特にARBにおける臨床的意義について』と題し、埼玉医科大学内分泌糖尿病内科教授片山茂裕先生の特別講演がありました。
現在透析にいたる原因は糖尿病が第1位で、新規透析導入患者は年間36000人以上でこのうち糖尿病腎症は15000人以上とされ4〜5割が糖尿病による透析と報告されています。平成19年末時点の糖尿病による透析者数は約9万人ですから、毎年5000億円くらいの医療費が公費でかかっている計算になります。
これだけの負担を国民の税金で支えていることになりますから、なんとか透析への進行を抑えなければなりません。また透析導入と言うことになれば、通常週3日1回4時間程度拘束されることになり日常生活への影響も少なくありません。
基本は糖尿病ですから、血糖値の管理は重要です。加えて血圧を130/80以下にすることで腎機能の低下を遅らせることが出来るとされ、場合によっては少し回復することもわかってきました。この効果は早期であればより現れやすいのです。
尿中にタンパク質がわずかでも漏れ出したら(微量アルブミン尿)2年以内に2人に1人は腎不全手前の蛋白尿(顕性アルブミン尿)になることもわかっています。このためには血糖値の管理だけでは不十分で血圧を充分に下げる必要があります。そのために糖尿病患者の血圧目標は低めに設定されているのです。
蛋白が尿中に漏れるのは、腎臓の糸球体内圧が関係します。ですから糸球体内圧を下げる薬剤が使用されます。漢方薬でもこのような薬剤があり、オウギ・チョウトウコウ・トウキなどが使われています。私はこのほかにゴオウにもっと強力な糸球体内圧を下げる働きがあると考えています。
オウギ・チョウトウコウ・トウキなどが含まれる漢方薬に加えゴオウを併用することで、腎機能の低下を遅らせ透析導入を防ぐことが出来れば、医療費や日常生活などを守ることが出来るのではないでしょうか。
その前に体重を目安に、メタボリック症候群や糖尿病にならないよう体重を適正に管理しましょう。
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