私の予想が見事にはずれ新型インフルエンザの第2波は来る気配がありません。嬉しいことですが、消毒への関心が薄れたのかノロウィルスらしき感染症が流行ってきています。基本的には食品の加熱がシッカリされていれば防げるものなので、調理に際し念入りに過熱をしてもらえればと思います。
さて必殺シリーズ中村主水役の藤田まことさんが亡くなりました。味のある演技が好きな役者さんでしたから、残念でなりません。2年位前には食道がんを患い、慢性閉塞性肺疾患(COPDのこと。肺気腫などを指す)が死因とされていますね。
食道がんと慢性閉塞性肺疾患ですから、原因はタバコだと言えます。テレビの映像で喫煙する姿が写されており藤田さんはタバコを吸われていたのだと思います。喫煙者の食道ガンの死亡率は非喫煙者の2.2倍で、肺気腫も同じく2.2倍とされますから藤田さんの病気とタバコは関係が深いでしょうね。
先日小学校で行った薬物乱用防止講座で保護者にも事前アンケートをとってみました。約半数の保護者が喫煙者で少し驚きましたが地域差などもあるのだろうと思います。ただ保護者が喫煙者だとタバコが止められない原因にストレスを上げる子の割合が多く、非喫煙者だと中毒を上げる子の割合が多かったことは興味深い結果だと思います。喫煙者の子は喫煙に寛容であるのかなと考えました。
喫煙者がいろいろな疾患に罹りやすく死亡率も高いのは、自業自得とも言えます。ですが喫煙しない周囲の人にもその喫煙の影響が及び受動喫煙あるいは間接喫煙などと呼ばれ、やはり健康が脅かされていることを理解してもらう必要があります。それでも止められないのが中毒なのですね。
そしてサードハンドスモークと呼ばれる第3の喫煙被害、私は残留喫煙と呼んでいる健康被害があります。これは喫煙者のいた部屋では壁・床・天井や家具などにタバコの成分が付着し、徐々に蒸散する有害物質を吸い込んだり、家具などに触れた手を口に運んだりして受ける被害です。
私の知る範囲では米国の小児科団体が警鐘を鳴らし始めたのですがそれだけ小児への影響があると言うことなのでしょう。子育ての経験のある方ならわかるように、子どもは何でも口に入れる時期がありますし、薬物を解毒する能力も未完成なので影響が大きく出ることは容易に想像がつきますね。
私は両親も喫煙しなかったし同居家族に喫煙者がいなかったので自然と非喫煙者でいます。ですから喫煙者の気持ちは完全には理解できないので気に障る内容もあるかもしれません。しかし喫煙者が1利(100害あるが1利もある)とするストレス解消も、実はニコチン切れの中毒症状が1本のタバコでニコチンの補給がされることによる作用なので、ストレス解消とは関係がないのです。
私に言わせれば、1利もないタバコを続ける理由は全くありませんね。藤田さんの死を機会にもう一度考えてみませんか?
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