過度の日焼けにご用心!

ゴールデンウィークも終わり、また普通の毎日が戻ってきましたね。我が家も田植えがとりあえず終了し、秋の稲刈りに向けて管理の日々が続きます。いきなり夏のような気温の上昇に行楽地はどこも賑わったことでしょうねぇ。心配なのは箱根の今後です。地下のエネルギー上昇は目に見えないだけに不安が治まりません。大きな被害にならず早めに収束することを願うだけです。

さて、屋外での活動も活発になるこれからの季節は、薄着になる分トラブルも多く発生しやすくなります。昨年流行したデング熱はグローバル社会の現代では「過去の出来事」「日本では関係ない」と言うわけにはいきません。ダニによるSFTSの感染も西日本の問題だけでなく全国的に拡がると考えられます。植物などによる接触性皮膚炎(かぶれ)やハチや毛虫などの昆虫による皮膚炎、すり傷・切り傷などの外傷なども露出が増える分リスクが上がります。過度に怖がる必要もありませんが、正しい知識で適切に対応していただきたいと思います。

そして今回のテーマ”日焼け”も増えてきます。たかが日焼けですが、皮膚の状態としては火傷と同じですから広範囲の日焼けには注意が必要ですし、部分的であっても日焼けの程度が強い場合は薬での対応が必要になるでしょう。治療薬の基本はステロイド外用薬になります。軟膏・クリーム・ローション・スプレーとタイプがありますので、皮膚の状態や広さや使用部位などにより使い分けると良いでしょう。ただ、使用は炎症の(日焼けの)ピークまでの数日間と私は考えます。ヒリヒリ感や痛みなどが落ち着いてきたら皮膚の回復を早めるためにもステロイド外用薬の使用は止めるべきと考えています。

皮膚炎も含め”炎症”は火事によく例えられます。火事を早く消すための薬がステロイド薬で、火が消えてしまえば消防による放水は意味がありません。逆に、焼けた部分を取り除いて新しく作り直すには放水なんかされたら邪魔をされているようなものですから、回復が遅くなるといえます。炎症による皮膚の赤みと回復過程での皮膚の赤みをきちんと区別する必要がありますね。
漢方でも、日焼けの初期に使う薬だけでなく回復を早める薬などがあり、早くきれいに治したいときには専門家に相談されると良いでしょう。
ただ、なる前の予防として日焼け止めが一番の基本になりますので忘れずに!

ところで、日焼けは皮膚だけの問題ではありません。気を付けていただきたいのが”目”です。目の日焼けで有名なのは”雪目”です。登山やスキーなどで起こりますが、短期間で強い障害ですから印象に残ります。一方、弱いながらも長期間の日光により白内障や翼状片などが増えると言われています。皮膚で言えばシミやシワなどの老化現象を進める日光は、目の老化も進めるわけですね。昼の強い日差しよりも朝・夕の直接目に届く日光の方が危険性が高いと言われてますから油断はできないですね。そこで、皮膚の日焼け止めに対し、目ではサングラスで予防することになります。

注意が必要なのはサングラスの材質です。単なるお洒落用のサングラスには紫外線をほとんど遮らないものがあり、色がついて暗くなる分、目は瞳孔を開くので紫外線の影響を多く受けるようになる場合があるのです。ですからサングラスの材質をチェックして紫外線を遮る材質を選んでいただきたいと思います。

今回のタイトルは”過度の・・・”としてありますように、日光には害ばかりではありません。ビタミンDの合成という重要な役割がありますし、ビタミンDの量が多い人ほどガンなど色々な病気が少ないこともわかっています。食品やサプリメントなどもありますが上手く組み合わせて体内のビタミンD量を維持していただければと考えます。(最近では、脂肪肝にも良いとの情報がありました)
日光には、体内リズムのリセットという役割もありますから、正しい知識で上手に利用してゆきましょう。


漢方薬心療内科相談・心理カウンセリング・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/

過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブロ
グ》から探してみてください。(現在の更新はしてませんが・・・)
  あるいは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm

メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi@gmail.com

薬事法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

講演の依頼に関しては、ホームページに掲載してある講演内容を参考にして、お申込下さい