貧血と爪の変形

衆議院議長の町村氏が急逝しました。脳梗塞とのことですね。脳卒中は、血管が詰まる梗塞型と血栓型、血管が破れる出血型があります。イメージとしては暑い夏には少なく冬に多いように思われていることでしょうが、出血型には当てはまるものの梗塞型や血栓型は気温による変動はほとんどありません。寒い冬は血圧が上がり血管も細くなることから脳卒中が増加するイメージです。暑い夏は血圧は下がるものの血液が脱水により詰まりやすくなると考えられています。町村氏のケースも同様に考えられますね。そして、町村氏の冥福をお祈りいたします。

私たちの身体は血液から酸素や栄養を受け取っていますから、血液の流れや供給量に変化があれば、痛みなどのサインを出して異常事態を知らせます。出血や詰まった場合などは、比較的急に発症しますからサインも出やすいのです。一方、徐々に変化する場合は厄介なことにサインが出にくい状態です。例えば脳出血の中に硬膜下血腫と言う病気がありますが、頭をどこかにぶつけたりして極小さな血管が破れた場合などは、ぶつけた痛みしか感じないケースも珍しくありません。ぶつけた痛みは数日で治まるものの、血管からの出血は無症状で続き数十日後に大きな塊となって脳を圧迫した時に初めて症状が出るそうですね。
痛み止めを続けて飲んでいる方は、胃や腸から出血しやすいことが知られていますが、これもなかなか気づきにくいと言われています。血液検査で貧血が見つかり、初めて出血が確認できたなんてこともよく聞く話です。

ようやく貧血の話題になりました。先日、便秘の相談を受けていた方のケースです。詳しくは忘れましたが、話題は便秘から貧血に変わりました。なんでも、爪の変形(ガタガタした状態)もあり、貧血を治したいけど鉄剤で便秘がひどくなったことから何もできないと悩んでいたのです。爪を確認すると、立派なスプーンネイル(スプーンのように凹んでいます)を見ることが出来ました。貧血のサインとしての爪の変形だと詳しく説明し、対策としてレバーの錠剤を購入いただきました。

鉄剤のように高濃度の鉄を含んではいませんが、貧血の時は鉄の吸収が高まってますから効率よい吸収が期待できますし、便秘や胃もたれなどの鉄剤の副作用の心配もほとんどないことからお勧めしたものです。爪の変形の改善には、貧血がある程度よくなってからなので少なくとも半年以上はかかるとみています。

病気のサインとしての爪の異常は、最低でも数か月くらい経たないと現れませんが、いつでも確認できるものだけに、私らも相談に際しチェックする習慣をつけたいものです。

貧血は、簡単に言えば血液が薄い状態ですから、栄養不足・酸素不足の影響が初めは体の末端で現れてきます。漢方では血虚という貧血に似た概念がありますが、この血虚を改善していると「肌荒れがきれいになった」「肌のくすみがなくなった」「髪の艶がよくなった」などの意見を頂くことがあります。生命に直接影響がない末梢の部位だからこそ、微妙な変化をサインとして出しているのでしょうね。
女性に多い貧血ですが、貧血を改善することで、けっこう色々な不調を改善できるかもしれませんよ。


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