生理前症候群(PMS)の対処法

とても大きく発達した台風10号が東北地方に上陸しようとしています。日が暮れてからの上陸となれば、暴風域近辺の住民の不安は増すばかりでしょう。何事もなく通過することを願うばかりです。今後の推移を見守りたいと思います。

私は、自然な生理的現象には苦痛は伴わないと考えています。もし、苦痛を伴うのならば、そこには何らかの心身の変調があって、その結果身体がサインを発しているのだと思うのです。ですから、月経という生理現象に苦痛(痛みだけでなく、憂うつ・イライラなど心理面での変化)が伴うならば、病気と言えないまでも何か原因としての変化があり、これは放置すると病気に発展する可能性が高いというサインだと捉え、早めに対処することが肝要と思うのです。

まずは、どのようなことがあったら生理前症候群(PMS)を疑うのでしょう。
身体面では、
 頭痛・肩こりがつらい、腰痛・下腹部痛が出てくる、便秘や下痢になる、むくみが出て身体が重く感じる 、食欲が変化する、肌荒れや湿疹が出てくる、昼に眠くなったり逆に不眠になったりする、疲れやすくだるい、胸がはり乳房が敏感になる、吐き気や嘔吐がある、身体がほてる
心理面では、
 情緒不安定になり涙もろくなったりする、感情的になりやすい、些細なことでもイライラする、性欲が変化する、理由もなく憂鬱になる、集中力・判断力が低下する、気分が落ち込む、衝動買いをしやすくなる、無気力になる、親しい人と喧嘩になりやすい
上記の変化が生理前に5つ以上現れればPMSの可能性を考えたらいいと思います。

これらの心身の変化は、何を物語っているのでしょうか?
東洋医学の立場からは、気虚気滞血虚・オケツ・陽虚などの気血津液の変調や五臓の機能失調が背景にあると考え、背景や体質に応じた適切な漢方薬を選択することになります。
心身医学の立場からは、コミュニケーション(特に身近な人との)のあり方・ストレスの対処・物事の捉え方のクセなどが影響していると見立て、心の健康度を高めるカウンセリングなどを行います。

ホルモンバランスが不安定な状況では、自律神経バランスも崩れやすく不定愁訴と言われる自律神経失調症状が出やすく、また同時に免疫系にも異常が及びアレルギーや風邪をひきやすいなどの症状が出てきやすくなります。
このように、ホルモン系・自律神経系・免疫系は互いに密接なバランス関係にあり、このバランスを調整する方法として漢方薬がありますし、カウンセリングなどの心理療法があります。

では、PMSを放置するとどうなるでしょうか。たぶん、生理不順・生理痛などの婦人科疾患を伴ったり不妊症などにもなりやすいと考えています。また、気分が変調しやすいことから、人生の快適度・幸福度が下がることと思うのです。
多くの女性は、誰でもあることとして、我慢できる状態ならそのまま過ごしていることでしょう。でも、どんな状態でも対処法があること、放置することで病気に発展する可能性があること、の2点だけは知っていてほしいと思います。



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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師・心理カウンセラー・新潟薬科大学臨床教授)
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