梅雨が明け、一気に気温も上昇している感があります。毎年のことですが
2ヶ月ほどは熱中症に注意が必要です。ニュースでは、小児や高齢者の事故が
取り上げられやすいのですが、青年期・壮年期でも注意が必要なのは言うまでも
ありません。
その熱中症対策として「水分補給」が重要なのは、常識となっています。
そして、水分だけでなくミネラルを補給することも耳にタコができるくらい
聞いていることと思います。最近は手軽に水分とミネラルが補給できる「経口
補水液」が販売されていますし、ア〇エ〇アスやポ〇リ〇エットなどの清涼
飲料水だってあります。
それらを否定するつもりはありませんが、注意する必要があることも知って
おいてほしいのです。2年半前に発表された論文によると、水分だけを摂取した
場合は問題がなかったけれど、糖分やカフェイン含有の清涼飲料水を摂取したら
腎機能が悪化したということです。
Chapman CL, et al. Am J PhysiolRegulIntegr Comp Physiol. 2019 Jan 2.
[Epub ahead of print]
さらには、清涼飲料水を摂取した場合は、軽い脱水も認められたと報告されて
ます。脱水が腎機能悪化を招いたと思われますが、これと同じことはアルコール
でも言われています。ビールなどアルコール飲料の摂取は、飲んだ水分以上に
排泄されるので水分補給にはならないと。
暑い日に飲む冷たいビールは美味しいものですが(清涼飲料水も)、糖分や
カフェインなどにより、熱中症対策としては逆効果になることもあるのです。
そのことを念頭に、休息時の清涼飲料水や仕事上がりのビールを楽しんで
頂ければと思います。
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薬剤師・公認心理師(心理カウンセラー) 廣橋 義和
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