下痢をしたら

食中毒や冷たいものの摂り過ぎで下痢が起こりやすい時期ですね。急性の下痢の場合、当たり前ですが適切な対処ができるかどうかがポイントとなります。


急性の下痢は、身体に有害なものが入った時の排除機能です。ですから有害なものが全部出るまで止まりませんし、無理に止めることは危険なことなのです。


食中毒なら、有害細菌が腸内にいますから数回以内の下痢で通常は治まるはずです。抗生物質は医師の判断により使用しますが、乳酸菌などの整腸剤を使うことで有害細菌の増殖を抑えたり崩れた腸内細菌バランスを回復するのに役立ちます。下痢と一緒に体内の水分やミネラルなどが減りますから補給に電解質飲料が使われますが、ポカリスェットなどは発汗時向きで下痢の時には更に濃い濃度の飲料が最適とされます。


冷たいものの摂り過ぎによる下痢は食中毒型の下痢と違って、一般的に腹痛が少なく下痢をした後の肛門の灼熱感も少ないものです。このような場合は胃や腸を温める漢方薬を使うのですが、きちんと理解してもらわないと長びく場合があります。例えば薬を飲みながら冷たいものを摂っている人やのどが渇くからと冷えた電解質飲料を飲んでいる人ですね。


今の医学には、下痢を熱や寒で分類しないのでやむを得ないと思いますが、覚えておいていただきたいと思います。
いわゆる下痢体質・ストレス病としての過敏性腸症候群クローン病潰瘍性大腸炎などの慢性の下痢にも、熱や寒という漢方的な考えを取り入れたら治り易くなるのではないかと思っています。


一般的によく使われる正露丸ですが、私は下痢に勧めることはありません。主成分のクレオソートに発癌の疑いがあるからで、製造方法・原料が違うから大丈夫との意見もありますが、他に薬もあるので使わないようにしています。


ちなみに漢方では、食事によるジンマシンにわざと下痢をさせて治す方法もあります。私も過去何人かに使いましたが、スムーズに治っています。いずれにせよ10月中旬までは食事に注意が必要です。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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