妊娠期の咳

咳が長びいて困っている方は意外と多くいます。咳にはいろいろなタイプがあり、それぞれ対処の仕方が異なります。また咳をすること自体かなりエネルギーを消耗し、体力の低下から治りにくくなるの悪循環を繰り返します。


妊娠期においては体力低下も困り者ですが、なにより咳をすると腹圧がかかって流産早産の危険性が高まることのほうが問題でしょう。


妊娠期の咳は、”肺の乾き”により咳反射が高まっている状態と考えます。母体の水分は羊水に集中し(医学的な根拠はありませんが、漢方的な立場でこのように説明すると理解しやすいと考えています)、その結果外気に晒される肺や気管支の粘膜は乾燥傾向となり、神経過敏状態になっていると思われます。


したがって漢方相談では肺を潤す薬で対応することになります。バクモンドウトウやシャカンゾウトウを使うことになります。


もう一つの見方として”気の上逆”というものがあります。簡潔に上手く説明できないのですが、吸う息と吐く息のバランスが崩れる結果、咳が出ます。ケイシカコウボクキョウシトウという漢方薬を使うとよく効くでしょう。


妊娠咳は胎児への影響を考えると、できるだけ薬は使いたくないものですが、早産流産の危険性を減らすために漢方薬で対応する方が賢明だと思います。この場合、漢方薬が身体に合えば1〜2日で効果は現れると思います。


漢方薬・心の病・皮膚病・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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