癌の化学療法は分子標的薬の時代に

明日は日本薬剤師会の薬局製剤漢方委員会に出席のため留守にしますね。天気予報によると雨まじりの天候のようですが、移動中は出来れば降って欲しくないですね。


昨日出席した講演会は難しかったです。『肝細胞癌に対するソラフェニブの使用経験とその位置付け』と題した近畿大学医学部消化器内科学講師上嶋一臣先生の講演でした。ソラフェニブが分子標的薬なのですが、日頃見聞きしない用語がたくさんあり、どちらかというと入院治療が中心の病院医師向けの内容だったと開業医の先生も言ってましたね。


ガンの治療は初期であれば手術で取り除くのが一般的です。転移があったりすれば抗癌剤を使った化学療法が行われます。また癌の種類によっては放射線が使われることもあります。以上を3大療法と称しています。


抗癌剤は、内服(飲み薬)にしろ点滴にしろ、全身に作用しますから副作用が問題となっていました。つまり抗癌剤の副作用により治療が続けられなくなったり、免疫力の低下から感染症にかかったりして亡くなることも珍しくありません。何故か?抗癌剤はがん細胞と正常細胞を区別していなかったからですね。


最近耳にする分子標的薬というのは、ガン細胞の特徴を分子レベルで解明することで可能になった治療薬です。癌の特徴に合わせて選択しますから、効果も従来の抗癌剤より上回ります。ただ癌の進行度もありますが、まだ私には満足できるように感じられません。


まだまだ発展途上段階の分子標的薬ですが、今後はより効果が高い治療薬が開発されることでしょう。そしてガン細胞の分子的機構が解明されるに従い、その仕組みを利用した新たな漢方療法も開発されることと思います。


また漢方薬は少なくない副作用の軽減や感染予防など、抗癌剤と協調して使用されるように感じています。でも癌がどこまで予防できるかわかりませんが、今ある癌の1/3は食事を見直すことで減らせるとされています。身体を作るのも壊すのも食事だということを肝に銘じなくてはいけませんね。

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