漢方と心療内科で、悩む人に光を当てる

 年末に際し、いつも駄文にお付き合いいただきお礼を申し上げます。今年もありがとうございました。
1年を振り返りつつ30年に及ぶ相談人生を通して、現在感じていることをまとめてみたいと思います。

 私の相談は、漢方(東洋医学)と心療内科(心身医学)を基本としています。と言っても、ベースには現代医学がありますし、否定もしていません。
ただ、現代医学の分析的思考だけでは、慢性疾患や機能性疾患に充分な満足を提供できていません。そして、心理的ストレスが関係する症状や、病気とは言えない不調、また心の問題など、医療の光が当たらない分野も存在します。

 薬剤師になりたての頃、調剤をメインにしていた頃、どの時も現代医学だけで病人に寄り添っていなかったのです。相談に重心を移してから、満足度を高めるために漢方の世界に入り、一部の病む人・悩む人に光を当てられるようになりました。現代医学で病気とみなされない症状(多くは、自律神経失調症うつ病・気のせい・更年期障害、などとされています)が、漢方薬で改善し笑顔が戻るのです。

冷え症、不妊症、習慣性流産、不正性器出血、生理痛、生理不順、虚弱体質、慢性疲労、めまい、慢性頭痛、てんかん過敏性腸症候群クローン病、慢性咳嗽、喘息、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、慢性蕁麻疹、慢性疼痛、関節リウマチ、痛風うつ病、不安神経症パニック障害不眠症、チック、夜尿症、夜泣き、・・・など改善した病気を思いつくままに挙げてみました。特に今年は、慢性疼痛で劇的に治った例が何人もあり、印象深い年でした。

 でも徐々に、ただ漢方薬で治すだけでなく、再発防止や予防の重要性に視点が移っています。食事や生活習慣はとても重要ですので、できるだけアドバイスをするようにしています。最終的には、漢方薬を飲んでいなくても調子が良くなければなりません。それをできるだけ短期間で達成することが、今の私の目標になっています。

 そして、もう一つ心療内科(心身医学)が加わることで、病む人の辛さ・苦しみへの対応が上手になっています。一言で言えば「共感」ということですが、上手な共感は治る力を引き出します。「悩む人に光を当てる」とは、誰も見向きもしない病人の陰の部分に光を当てることなのでしょう。ストレスも光を当てることで、違った見え方になります。「ストレスを減らす」のではなく、「ストレスと上手く付き合う」方法をアドバイスすることが現実的ではないでしょうか。私が、心療内科学会で学んできたことですね。

 その治る力、ほとんどの人に備わっている力ですが、それを積極的に利用するのが心理療法でありカウンセリングです。元々は、漢方薬や安定剤などを減らすことを目的に組み合わせていましたが、心理療法・カウンセリングだけで治るケースを経験するうちに、「自然に病気が治っていく」という環境作りにも利用しています。

 始めた頃は、うつ病認知行動療法パニック障害自律訓練法、など限定的にやっていましたが、森田療法対人関係療法交流分析ゲシュタルト療法、家族療法、ブリーフサイコセラピー、EMDR、オープンダイアローグ、マインドフルネス、・・・と良いものは積極的に使用しています。そのため相談も、うつ病パニック障害にとどまらず、PTSDやトラウマ、摂食障害発達障害不登校強迫神経症、などと通常では薬局で対応しないような相談にも範囲が拡がっています。漢方薬同様、できるだけ短期間で、そしてできるだけ自然な治り方になるよう、薬としての「言葉」を使っています。印象深いのは、10数年来の恐怖症を克服したケース。でも、克服できたのは、やはり本人の持つ治す力で、私は水先案内人でしかありません。

 来年も、更にパワーアップした自然な相談を提供するよう頑張りたいと思います。来年が皆様にとって良い年でありますように。

漢方薬心療内科相談・心理カウンセリング・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師・心理カウンセラー・新潟薬科大学臨床教授)
http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/ (アドレスを変更しました)
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過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら
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