がんで悩む方に何ができるか

40代前半の女性の方から打ち明けられました。昨年暮れに大腸がんの手術をし、その後抗癌剤治療を続け1年後の検査でリンパ節に小さなガンが見つかったとのことです。


まだ小学生の子供がいる女性に対し、かける言葉が見つかりませんでした。医療人として客観的なデータの数字を話すことはできます。当然医師から説明されているはずですが、彼女が求めているのは同情でもなく薄っぺらな希望による励ましでもないことは明らかです。


2週間前の日本心療内科学会で「がん患者さんの生と死を見つめて」と題し都立駒込病院院長佐々木常雄先生の講演を思い出しました。今やがん患者さん本人に直接”いのち”の時間を告げる時代です。


正確な情報は大切ですし、知る権利もあります。でもどうでしょう「治療法はもうありません」「あと3ヶ月の寿命と思われます」と伝えられた時、落胆と恐怖しか残らないのではないでしょうか。


佐々木先生は、苦しい治療に耐えガンを克服できた人に共通することを調べた結果、誰かの役に立つことがある人は回復が早いと述べていました。夢・目標・生きがい・・・を持つことが重要なのです。


先ほどの女性には、ガンはガンとして気にし過ぎないようにと言ってあります。治療時(放射線・化学療法・服薬)はガン細胞が壊れるイメージ(イメージ療法)を持つことが大切ですが、治療以外のときは何か目標を持って普段の生活を送ればいいのです(森田療法的であり生きがい療法的でもある)。


今イメージ療法を発展させる形として自律訓練法を組み合わせられないか考えています。併用するか上手く組み込むか試行錯誤中ですが、早めに完成させたいと思っています。


お金のかからない無料の方法でもガンに対する効果は望めます。これらを教えることで少しでも希望を持ってくれたら、夢や生きがいにつながるのではないでしょうか。かけがいのない命だからこそ奇跡を起こしたいのです!


でも奇跡を起こすためのビジネスになってはいけないのです。あくまでも医療人として常識的な方法でなければ批判を受けるだけです。あなたも人の弱みに付け込むビジネスとしての健康商法・宗教には気をつけてください。

  --------------------------------------------------
心療内科相談・皮膚科の病気・漢方薬生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/

過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から探してみてください。

メールは《Re:タイトル》でお願いします
hirohash@seagreen.ocn.ne.jp

講演の依頼に関しては、ホームページに掲載してある講演内容を参考にして、お申込下さい。