2022-01-01から1年間の記事一覧

漢方薬はセルフに向かないのでは?

ひろはし薬局として、LINE公式アカウントを公開してからちょっと気になっていることがあります。 ときどき漢方薬について質問を受けるのですが、頻度の高い質問に「漢方薬Aと漢方薬Bを使っているけど、いいですか?」というものがあります。 一度も会…

化粧品の使用で食物アレルギーに

「気管支喘息や食物アレルギーは、皮膚から始まる」と考えられるようになって5~6年になります。不思議な感じがありますが、適切なスキンケアによりアレルギーの発症が抑えられることがわかってきました。(J Allergy Clin Immunol. 2014; 134: 824-830) …

健康的に体重を落としたい

20代の頃と比べると、私の「暑がり体質」は弱くなりました。やはり筋肉量が減ったことが一番の理由でしょう。調べてみると20代と50代・60代では基礎代謝が約100Kcal/日違うようです。 今も20代と同じ生活なら、毎月500gずつ体重が増え…

第10回セミナー開催のお知らせ

2年前に始めた当セミナーも、ようやく10回目を迎えることができました。少しはお役に立てていれば幸いですが、、。記念すべき10回目は「がん」をテーマにしました。 がんの標準治療に免疫療法が加わったり、緩和医療の進歩や免疫栄養学とも言える分野も…

尿路結石を防ぐ食事

男性の7人に1人、女性では15人に1人が、一度はかかるとされる尿路結石。働き盛りの年代を激痛が襲うので、本人だけでなく、社会的にも大きな損失を生む病気です。 尿路結石には、シュウ酸カルシウム結石と尿酸結石があります。シュウ酸カルシウム結石の…

手・指の痛みとホルモン変動

痛みがあるから鎮痛薬(痛み止め)では、ほとんどの場合で問題解決にはなりません。だからといって気合い・根性で痛みを我慢すればいいのかと言えば、それも間違いのようです。多からず、少なからず、適量を使うのがベスト。適正使用に努めましょう。 そこで…

手・指の痛みとホルモン変動

痛みがあるから鎮痛薬(痛み止め)では、ほとんどの場合で問題解決にはなりません。だからといって気合い・根性で痛みを我慢すればいいのかと言えば、それも間違いのようです。多からず、少なからず、適量を使うのがベスト。適正使用に努めましょう。 そこで…

「持続性知覚性姿勢誘発めまい」というめまい

比較的新しいめまいの概念に「持続性知覚性姿勢誘発めまい」があります。あまりにも長いのでPPPDと略されます。 めまい症状を起こす病気として、メニエール病や良性発作性頭位めまい症(これはBPPVと略します)が多くを占めています。それ以外にも、…

○○タマが痒いのはインキンタムシ?

高校生の頃、柔道部だった私にとってインキンタムシはなりたくない病気でした。でも先輩たちから柔道部員が必ず通る道のように繰り返し聞かされていたから怖かったですね。 今は、インキンタムシを怖い病気(皮膚病)と考えてませんが、インキンタムシと別の…

歯周病と大腸の病気

「口は病気の入口」といいます。生活習慣病の多くは食生活と密接な関係があることから、私は「食事が大事」という意味で使ったりします。一方、口腔内細菌が直接的あるいは間接的に関与している病気もわかってきました。 例えば「大腸癌」では、口腔内の常在…

人ぐすり、時ぐすり、詞ぐすり

当たり前のことですが、薬局は物質としての「薬」を扱う場所です。何らかの苦痛や異常があり、それを解消させるために「薬」という物質を使います。 全ての苦痛や異常を解決できるわけではありませんが、それでも工夫をしながら現代の医療は発展してきました…

第9回セミナー開催のお知らせ

ひろはし薬局のサイト>カテゴリー>イベントなど、からもご覧ください。(https://hirohashi-pharmacy.jp) テーマ : 魚の油 大研究! 内容 : 魚の油と動物性脂肪の違い 高コレステロール・高中性脂肪に アレルギー疾患の予防・改善に 痛みを伴う病気・症…

コロナ後遺症・ワクチン後遺症と中枢感作

3回目のワクチン接種があまり進んでいないようです。その背景に、罹患しても軽症で済みやすいことやワクチン接種に対する不安・恐怖などが存在しています。特に、2回目の接種で発熱や疼痛などの副反応が強めに出た若い人たちには、メリットよりもデメリッ…

高尿酸血症と痛風・動脈硬化

慢性の痛みで相談を受けているAさんからは、痛み以外でもいろいろな相談を受けます。あるときAさんは自身の検査結果を持ってきました。現在の病気では全く問題のない数値でしたが、私の目が留まったのは「尿酸値」でした。 Aさんの尿酸値は、7.4mg/d…

マスクを重ねてみませんか

長岡市でも感染者数の記録更新を繰り返してますので、それを元に実態の大雑把な計算をしてみます。ここ1週間の新規感染者数を1日平均70人としましょう。概ね本当の感染者は無症状の方もいるため、実際は3~5倍と報告されます。 そして、オミクロン株の…

虚弱を改善する漢方の観方

「虚弱体質」とか「病弱」という言葉が示す、病気ではないけど今一つ体調がすぐれなかったり、ちょっとしたことで健康を崩すような状態の人がいます。 多くは検査しても異常はなく、医療の対象から外されてしまいます。そうすると栄養学の視点で考えればいい…

統合失調症に対するオープン・ダイアローグ

統合失調症の治療に大変化をもたらすかもしれない心理療法があります。ちょっとオーバーな表現かも知れませんが、そんな可能性をオープン・ダイアローグという心理療法は秘めているのです。 本来は、数人のスタッフと相談者(+家族)という多人数で構成され…

医学的な説明がつきにくい症状たち

慢性に続くあちこちの痛みや手足のしびれ、震えや痙攣、慢性の下痢や腹痛、食欲不振、胃もたれ、げっぷ、吐き気、腹部不快感、口渇感、頭重、動悸、息切れ、喉の異物感、生理に伴う不調、ほてりや 冷汗、ホットフラッシュ、疲れやすさ、全身の倦怠感、ふらつ…

慢性痛の新しい考え方

痛みの感覚は、意外に複雑なシステムです。打撲やケガなどの急性痛なら、損傷した組織により痛み神経が活性化して痛みを感じます(侵害受容性疼痛)。 気が張っている時や興奮している場合などは、脳からの信号によって、痛みを弱めるシステムが働きます(下…