1月とは思えないような好天で、喜んでいいのでしょうが異常気象の前触れだったりしてと素直に喜べない私です。アウトドア派の私はなんとなく外へ出て気分転換を図りたいなぁと願っていますが、仕事中ですからねぇ・・・・・。
現在の医療システムでは、気管支喘息は(呼吸器)内科、アレルギー性鼻炎は耳鼻科が専門的に診断治療しています。同じアレルギー疾患でも症状の発現部位により専門家が異なるのですね。
最近聞かなくなった言葉に”アレルギーマーチ”があります。乳児期にアトピー性皮膚炎を発症し、小児期に気管支喘息、以降はアレルギー性鼻炎と、同じ人が成長に伴い異なるアレルギー性の病気に罹患するというものです。
ハウスダストやダニによる気管支喘息やアレルギー性鼻炎は
同じアレルギー性の病気でありながら、関連のある病気とは考えられてきませんでした。近年、鼻−気管−肺は同じ1本の空気の通り道であることから同一の疾患としてとらえようとの考え方がアレルギーの専門家に現れてきたようです。
気管支喘息は”慢性炎症”との考え方により治療法が劇的に変化しました。また心身症として理解されており心理的なアプローチも重要視されています。
一方のアレルギー性鼻炎は、まだそこまでの変化は現れていないようです。アレルギー専門家により同一疾患(極端かもしれません、関連疾患の方がよいでしょうか?)として考えるようになれば治療法も変化する可能性はありますね。
でも漢方家の立場からすると、皮膚−鼻−肺−大腸を関連する臓器と考えていますので、特別新しい考え方ではないのですが、これにより治療法が進歩すれば好ましいことですね。
ちなみに私達漢方家は、気管支喘息の治療に大腸を丈夫にする方法を用いたりすることも珍しくありませんが、上記の考え方をしているからなのですね。実際、このような考え方で治ってゆくケースも多々ありますから空論でもありません。
現在の考え方では治療法が変わったと言っても、気管支喘息は一生付き合う病気です。ですが漢方的な見方(漢方薬を使うことだけでなく養生法も含めて)で体質を強化・改善したり、心理的アプローチにより薬を減らしたりすることができれば、時間的・経済的な負担も少なくできるでしょう。
私が、やるべきこと・できることは、こんな部分ではないかと考えています。薬を売る(調剤する)だけの薬剤師ではなく、安全な薬物治療のためには最小限の薬にする工夫が必要なのだと思うのです。
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