生理痛の新しい考え方

今年の学会や研究会・講演会への参加は、18日で終わりました。できるだけ新しい情報を取り入れて、日々の相談に活かしてゆきたいと考え、毎年○十万円くらいを使っています。勉強してない薬剤師より、勉強している薬剤師からアドバイスしてもらいたいですよね。渡すものは同じだとしても・・・。
来年の研究会参加は、1月12日・13日の漢方シンポジウムからスタートします。

さて、調査によると生殖適齢期の女性の1/3は生理痛があるとのこと。以前の勉強会で「生理=月経は、生理現象だから痛みがあることは異常なんだよ」という言葉を聞いた私は「なんとかしないと」と考えています。私が考えるよりも、必要な人は薬などの世話になっていることと思いますが・・・。

さて、生理痛があるから痛みどめを使う。これはこれで正しい対処法です。この時にチェックしたいのは、痛みどめが効いているか?使用量は増えていないか?頭痛などの痛みはないか?などです。

効いてない場合は、痛みどめの選択に問題があるかもしれませんし、使うタイミングに問題があるかもしれません。
使用量が増えてきた場合、子宮内膜症などになっている(悪化している)可能性を疑わなくてはいけません。
頭痛があり頭痛にも痛みどめを使うのであれば、どのくらいの頻度で使うのか?を確認して薬剤性の頭痛を起こしてないか確認する必要があります。

痛みどめ以外にピルを使う方法が行われるようになってきています。これは、単なる重い生理痛と思っている人の中に、子宮内膜症不妊症につながるケースがあるために、そのような悲劇を起こす前に積極的に治療しようとの新しい考えからです。ただ、ピルに抵抗感を示す方も決して少なくないと思います。

そこで、不妊症にもつながる生理痛の重症化や子宮内膜症を予防し、ピルを使わずにできるだけ自然な状態に変えることを提案します。
漢方では、生理痛の原因の大半は”瘀血(オケツといいます)”と考えて対処し実際この考えでほとんどの方が軽快します。瘀血(オケツ)は現代医学的には、微小循環不全と考えられており、微小循環不全によって子宮筋などが異常収縮を起こす結果として痛みが発生すると言われます。また、瘀血(オケツ)を改善することはホルモンバランスを整えることにもつながり、さまざまな体調不良にも効果が期待できます。

漢方薬のいいところは、単に痛みだけを改善するのではなく、全身の体調を調え自然な方向に向けるというところでしょう。そして、多くの方で表情が豊かになっていることを実感しますから、精神面への好影響から身近な人とのコミュニケーションにも良い変化が表れてきますよね。生理前のイライラ・・・これを嫌がっている女性は多くいます。

生理痛のターゲットは、痛みだけでなく、不妊症や子宮内膜症卵巣がんなどへの危険性を下げるという視点が必要とされてきているのです。その方法に漢方薬があるということをできるだけ多くの方に知っていただきたいと思います。

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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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