生活習慣病と骨粗鬆症

今年は空梅雨なのでしょうか?でも植物の時計はたいしたものです。我家の庭の梅の木が今年もたくさん実をつけました。かなり老木なので一時期弱ったのですが、回復したようです。明日にでも「梅の実を採るように」と命令が下っています。


昨日は東京慈恵会医科大の整形外科講師斎藤充先生による「生活習慣病に潜む骨脆弱化のメカニズム」と題した講演がありました。骨粗鬆症が寝たきりなどの原因の一つに上げられることは知っていますか?


骨粗鬆症⇒骨折⇒安静⇒筋力低下⇒寝たきりというパターンと、骨粗鬆症⇒骨折⇒安静⇒情報や外的刺激の減少⇒認知症⇒寝たきりというパターンの2つが主なパターンです。


骨密度という言葉は一般化して知らない人はいないくらいになっていますが、骨密度が高くても骨折しやすいケースがあることから骨強度と表現されることが多くなってきました。”骨強度=骨密度+骨質”で現されるように骨質という考えが出ています。


鉄筋コンクリートのビルに例えると、骨密度は鉄筋の本数に骨質は鉄筋やコンクリートの品質と考えることができます。鉄筋の本数が少なければ建築偽装の建物と同じように強い衝撃で壊れます。同様に鉄筋が錆びていたりコンクリートの水分が多かったりすれば建物の強度は保てません。


骨密度の測定方法は確立されて日常の診察に利用されていますが、骨質は未だ確立されていません(遠くないうちに条件付で利用できるようになると思いますが)。


糖尿病などでは充分な骨密度がありながら骨折しやすいことがわかっており骨を構成するコラーゲンの構造に違いがあるとのことです。そこで登場したのがホモシステインです。ホモシステイン動脈硬化の進展に関わる物質として知られていますが、最近はちょっと影が薄い物質でした。


骨粗鬆症でもホモシステインの増加により骨コラーゲンが悪玉化し骨質が低下するのです。このホモシステインを増やさないようにするには、ビタミンB12・葉酸・ビタミンB6の補給が薦められます。


骨量を増やすカルシウムやビタミンD・ビタミンKだけでなく、骨質を強化するビタミンB群(6・葉酸・12)も補給することが生活習慣病対策にもなるのです。


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