2007-01-01から1年間の記事一覧

ノロウィルスに気をつけましょう

ノロウィルスの流行シーズンです。以前は小型球形ウィルスと呼ばれていたのですが、2年位前からノロウィルスと言われるようになりました。 症状は吐いたり下したりするので、”お腹のカゼ””胃腸のカゼ””消化管型感冒”などと呼ばれることもあります。この症状…

脳卒中を防ぐには

日本サッカーのオシム監督が脳梗塞で倒れて1週間になるでしょうか。ヤマは超えたそうですが依然緊迫した状態が続いているようです。1日も早い回復を願うと共に後遺症が出なければいいなと思っています。 脳卒中は、くも膜下出血などの出血タイプ・動脈硬化…

抗生物質の耐性菌

MRSEという菌をご存知でしょうか。メチシリンという抗生物質が効かないブドウ球菌のことです。20世紀の医療は抗生物質の発見やステロイドの使用などで飛躍的に発展しました。 ところが抗生物質の乱用に対して生き残る術を獲得した菌が医療を脅かしてい…

毛孔性苔癬

少年期〜青年期の男女に発生しやすい皮膚病に毛孔性苔癬というものがあります。拡がったり痒みや痛みを伴うような皮膚病ではないのですが、美容上気にする人が多くいます。 よくできる場所は、腕の外側・胸・背中でしょうか。毛穴の部分の角層(表皮の一番外…

声枯れの薬

以前知り合いから”声枯れ”に効くキョウセイハテキガンはあるかと尋ねられたことがあります。その方の知人から、声の出が悪くなった時にいいと教えてもらったのだそうです。漢方薬だから扱っているだろうと思ったのでしょう。 キョウセイハテキガンは煎じ薬で…

アトピー性皮膚炎の著効したケース

市内の病院に勤める薬剤師さん(女性)から嬉しい報告がありました。彼女はアトピー性皮膚炎で何年も悩み、数件の皮膚科医を受診し治療を受けていた方です。 治療はお決まりのコースでステロイド軟膏(Very Strongクラス)と抗ヒスタミン薬の内服でしたが、…

手あれを科学する

そろっと手がガサガサと荒れている人が目立ってきました。身体は正直で手入れの仕方で見事に変化します。世の女性の多くが顔の手入れのように手荒れに関心を持ってもらえればいいのになと思います。 皮膚にバリア層があることはご存知だと思います。寒くなっ…

高血圧と漢方薬

高血圧は単に血圧の数値を下げる治療法から、動脈硬化性疾患(脳卒中や心臓病など)を予防する臓器保護を目的とした治療法へと変わっています。 高血圧の多くは原因のわからない加齢性変化による本態性高血圧です。老化や食生活などの生活習慣が原因と見るこ…

食道機能障害について

昨夜の学術講演会のテーマは食道機能障害でした。耳慣れない病気”食道機能障害”とは、喉の閉塞感(つまり感)・嚥下障害(食物が上手く飲み込めない)などの症状があり、時に胸痛・呼吸困難・肩こりなどを伴うことがある病気です。 発症頻度は少ない方なので…

冷えと低体温

だいぶ寒くなったなぁという感じの今日この頃です。本格的な寒さに向かう今時分が”しもやけ”の出来やすい時期でもあります。寒さに対して身体が上手く適応していないことの現われなのでしょう。ご用心下さい。 冷えに対してビタミンEを使うことがあります。…

アケビを見て

3週間ほど前に近くの里山を散策した折り、アケビを見つけました。種の周りの白い果肉の部分が甘くて、子どもの頃おいしく食べた思い出が蘇りました。でも種ばかりで食べるところは少ないんですよね。 さて、アケビは春の山菜として新芽をキノメと呼び、重宝…

タミフルは安全か

先日医療系のメールマガジンにタミフルについての記述がありましたので簡単に紹介します。 タミフルを服用した少年に奇妙な行動がみられるとマスコミで報道されていましたね。インフルエンザによる脳への影響が異常行動に繋がっているのか、あるいはタミフル…

続・食品の裏側を考えよう

昨日は添加物を大量に摂っている現状を述べました。一つ一つは微量ですが、合計するとすごい量になることがわかったかと思います。問題は他にもあるのですが、どのように対処したらよいか考えてみたいと思います。 あまり好きな言葉ではないのですがデトック…

食品の裏側を考えよう

好天に恵まれた連休でしたが、3日は小学校のPTA主体の行事で1日動きまわり、4日は東京で「食品の裏側」著者:安部司氏の講演を聞いてきました。今回もやっぱり家族サービスはできませんでした。ガクッ。 多くの流通している食品類は添加物を使用してい…

骨を育てるには

若い女性アスリートの疲労骨折が心配です。骨粗鬆症という言葉が一般的になって久しいのですが、本来頑丈なイメージのある女性の運動家でも骨が悲鳴を上げているということは、どう考えるべきなのでしょう。 厳しい運動によって生理まで止まることがあるよう…

薬物依存を防ぐには

ジャニーズ事務所所属で元光GENJIメンバーの赤坂容疑者が覚せい剤使用・所持の疑いで逮捕されたとの報道が2,3日前にありました。覚せい剤だけでなくシンナーなどの薬物使用はなくしたいものです。 問題となる薬物には、麻薬・覚せい剤・シンナーなど…

排泄ケアの重要性

中越泌尿器研究会が立ち上がったので昨日参加してきました。排泄ケアの専門家コンチネンタル協会所属の看護師さんと在宅ケアを実践している泌尿器科医の講演を聞いて来ました。 在宅ケアにおいて、尿器・オムツ・導尿などの方法で排泄管理が行われることにな…

うつに取り組む

今から12,3年前、隣の市に住む若い女性からうつ病の相談を受けたことがあります。私を”心の相談”の世界に引き込むきっかけになった相談です。相談薬局としてスタートしてから初めて経験する精神科疾患でした。無事回復したものの諸先輩に相談しながら対応…

新型インフルエンザに備えよう

昨日午前中は、薬剤師会主催の薬局製剤講習会で講師を務め、最近の動向や品質管理について話をしました。午後からは医師会主催の生涯教育講座で新型インフルエンザについて行政や公衆衛生など4名の専門家から話を聞いてきました。せっかくの行楽日和で家族…

クローン病と潰瘍性大腸炎

血便や下痢・腹痛を起こす病気に、クローン病や潰瘍性大腸炎があります。腸に炎症が認められることから炎症性腸疾患とまとめて言われることもあります。昨日は消化器病研究会に参加して来ました。 炎症性腸疾患は年々患者数が増えており、治療法の進歩に関わ…

易感冒(風邪をひきやすい)

朝晩はさすがに涼しいを通り越してしまいましたが、日中は暑くもなく寒くもなくで過ごしやすい時期です。こんな快適な気候でも風邪をひいている方がいるのです。 毎年秋の彼岸頃から風邪をひく方が目立ってきます。恐らく彼らの多くは、一年を通してしょっち…

血管が詰まるということ

この春まで会議でご一緒させて頂いた方が突然に亡くなられました。心筋梗塞の発作を夜中に起こして心臓マッサージの甲斐なくそのまま他界されたそうです。 心筋梗塞・脳卒中・エコノミークラス症候群(肺塞栓症)など、どの病気も発作を起こせば死に繋がる恐…

温泉からレジオネラ菌検出

温泉付マンションを販売しているアパグループの浴槽から数千倍の基準を超すレジオネラ菌が検出されたとテレビ等で報じられています。 一般の方にとってレジオネラ菌は聞き慣れないかも知れませんが、重症の肺炎を起こすとても危険な微生物です。しかも身近に…

しらみが流行?

1週間ほどの間に、しらみの相談を2人受けました。1人はケジラミ、もう1人はアタマジラミです。今流行っているの?って感じです。 しらみは成虫を見つけられれば診断は容易にできますが、通常毛髪の根元に産み付けられた卵を確認することで診断されていま…

くも膜下出血に倒れた木原さん

女子スイマーの木原さんが、くも膜下出血で突然逝去されたとの報道が先日ありました。たしか59歳の若さだったと思いますが、40歳を過ぎたら高血圧を含めリスクは高くなりますから用心しましょう。 用心しようといってもほとんど気をつけようがないのかも…

カゼと発熱

風邪ひきさんが増えています。重症度の目安に発熱の具合を気にされる方が多いのですが、熱が高いほど重症と考えていいのでしょうか? 発熱によるメリットは、免疫システムの活性化と病原菌を弱らせることにあります。したがって発熱により病気を早く治そうと…

糖尿病と脳卒中

昨日は医師会館で糖尿病研究会が行われたため参加してきました。メインテーマはタイトルにあるように”糖尿病と脳卒中”です。脳卒中は寝たきりの原因になったり、医療費が高額になるため糖尿病の管理や早期発見を通して脳卒中を減らそうとの趣旨です。 糖尿病…

うるしや銀杏にご用心

爽やかな秋晴れに「天高く馬肥ゆる秋」を感じる今日この頃です。我家の食卓にキノコが上り、稲刈りも終わった安堵感と共にしみじみと味わっています。 秋の味覚の一つキノコを採りに、近隣の山に入る人が長岡では多くいます。今時分は天気さえ良ければハイキ…

冷えによる下痢

下痢というよりも軟便なのだが、1ヶ月以上続いているという相談がありました。70代の女性なのですが、医師から処方された薬を飲んでいても変わらないという相談です。 下痢は、基本的に身体にとって不要(有害)なものを排泄する行為です。例えば食中毒を…

貼り薬による皮膚炎(かぶれ)

サ○ンパスを貼っていたところが痒いとの相談を受けました。直接貼っていた部分を観察したわけではないのですが、かぶれによる皮膚炎と思われたので、非常に弱いステロイドクリームを渡しました。 貼り薬による皮膚炎は、春〜夏に多く見られます。いわゆる”肌…